ファクタリング手数料の相場を徹底解説!2社間・3社間の費用比較と安く抑える7つの方法【2026年最新】
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FundBridge ファクタリングスペシャリスト
監修者 FundBridge編集部
「見積もりをもらったけど、この手数料は本当に妥当なの…?」「他にもっと安い会社があるんじゃないだろうか…」
ファクタリングの利用を検討する中で、手数料の相場が気になっている経営者の方は多いのではないでしょうか。資金繰りが厳しい状況で少しでも多くの現金を手元に残したいと考えるのは当然のことです。
結論からお伝えすると、ファクタリングの手数料相場は2社間ファクタリングで8%~18%、3社間ファクタリングで2%~9%が一般的な水準です。ただし、手数料率だけでは本当のコストは分かりません。「掛け目」や諸費用の存在により、想像以上に手取り額が少なくなるケースもあるため注意が必要です。
本記事では、以下の情報を詳しく解説していきます。
この記事で分かること
- 2社間・3社間・オンライン型の手数料相場と他の資金調達手段との比較
- 手数料の内訳・隠れコストと「掛け目」を含めた実質コストの計算方法
- 手数料が安いファクタリング会社10社の比較表
- 手数料を安く抑える7つの具体的な方法と交渉術
- 【結論】ファクタリング手数料の相場一覧──2社間・3社間・オンライン型を比較
- ファクタリング手数料の内訳──「見えないコスト」を見逃さないために
- ファクタリング手数料が決まる6つの要因──なぜこの金額になるのか?
- 【独自視点】手数料を「年利換算」すると何%?ファクタリングの本当のコストを計算する
- 手数料が安いファクタリング会社10選──比較表で一目瞭然【2026年最新】
- ファクタリング手数料を安く抑える7つの方法と交渉術
- 見積書で必ずチェックすべき5つのポイント─悪徳業者を見抜く手数料の判断基準
- ファクタリング手数料の勘定科目と仕訳方法
- よくある質問
- まとめ:ファクタリング手数料で損をしないための3つのポイント
【結論】ファクタリング手数料の相場一覧──2社間・3社間・オンライン型を比較
まずはファクタリングの手数料相場を一覧でお伝えしていきます。「自分の場合、どれくらいの手数料がかかるのか」を把握するための基本的な指標として参考にしていただければと思います。
ファクタリングの手数料とは、ファクタリング会社に売掛金(売掛債権)を買い取ってもらう際に支払う費用のことです。つまり、ファクタリングはお金を借りる「融資」ではなく、売掛金を売却する「債権譲渡」であるため、手数料は金利ではなく売買にかかる費用という位置づけになります。この点をまず正しく理解しておくことが大切です。
2社間ファクタリングの手数料相場は8%~18%
経済産業省も中小企業の資金調達手段の多様化としてファクタリングの活用を推奨していますが、その中でも2社間ファクタリングは最もよく利用される形態です。
2社間ファクタリングとは、「利用者」と「ファクタリング会社」の2者間で取引を行う方式を指します。売掛先(取引先)にはファクタリングの利用を通知しないため、取引先との関係を維持したまま資金調達ができるのが大きなメリットです。
手数料の相場は8%~18%となっていますが、中には低いところで4%~、高いところでは20%を超えるケースもあります。手数料が3社間に比べて高めに設定される理由は、ファクタリング会社にとってのリスクが大きいためです。2社間の場合、売掛金は売掛先から一度利用者に入金された後、利用者がファクタリング会社に送金する流れになります。この間に、利用者が受け取った売掛金を別の支払いに使い込んでしまうリスクがあるため、その分を手数料に上乗せしているのです。
具体的な金額で見てみましょう。例えば100万円の売掛金を手数料10%で売却した場合、差し引かれる手数料は10万円。手元に残る資金は90万円となります。即日で90万円を調達できると考えると、緊急の資金需要には非常に心強いサービスといえるでしょう。
3社間ファクタリングの手数料相場は2%~9%
ファクタリングは法的には債権の売買(債権譲渡)契約です。3社間ファクタリングはこの仕組みをより安全に運用する方式として知られています。
3社間ファクタリングとは、「利用者」「ファクタリング会社」「売掛先(取引先)」の3者が関与する取引形態です。売掛先に対して債権譲渡の通知を行い、承諾を得た上で取引を進めます。売掛金は売掛先からファクタリング会社へ直接支払われるため、利用者による使い込みリスクがなく、手数料は2%~9%と2社間に比べて大幅に安く設定されています。
ただし、3社間ファクタリングには「売掛先にファクタリングの利用を知られてしまう」というデメリットがあります。取引先から「資金繰りが苦しいのではないか」と不安視される可能性もあるため、取引関係に影響が出ないか慎重に判断する必要があるでしょう。一方で、医療機関が利用する診療報酬ファクタリングや、自治体・国が売掛先となるケースでは、3社間ファクタリングが一般的に活用されています。
オンライン完結型ファクタリングの手数料相場は1%~10%
近年急速に普及しているのが、申し込みから契約・入金まですべてオンラインで完結する「オンラインファクタリング」です。OLTAのクラウドファクタリングをはじめ、AI審査を活用することで審査の精度を高めながら人件費を削減し、低手数料を実現しているサービスが増えてきています。
オンライン完結型の手数料相場は1%~10%と、従来の2社間ファクタリングに比べて安い傾向にあります。その理由は明確で、対面の面談や出張費、事務所の維持コストなどが不要になるためです。また、AIによる審査の自動化により、1件あたりの処理コストが削減されていることも大きな要因です。
個人事業主やフリーランスの方にとっても、場所を選ばずスマートフォンやPCから気軽に申し込めるオンライン型は使い勝手の良い選択肢といえるでしょう。
医療ファクタリング(診療報酬・介護報酬)の手数料相場は0.5%~3%
医療機関や介護施設が保有する診療報酬債権・介護報酬債権を売却する「医療ファクタリング」は、手数料相場が0.5%~3%と非常に低い水準です。
その理由は、売掛先が国民健康保険団体連合会(国保連)や社会保険診療報酬支払基金といった公的機関であるため、支払いの確実性が極めて高いからです。ファクタリング会社にとって売掛金の未回収リスクがほぼゼロに等しく、その分手数料を大幅に抑えることができます。
医療・介護業界の事業者で入金サイトの長さに悩んでいる方は、まず医療ファクタリングの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
他の資金調達手段との手数料・金利比較
ファクタリングの手数料が妥当かどうかを判断するためには、他の資金調達方法と比較することも重要です。以下の表で主要な資金調達手段のコストを整理してみましょう。
| 資金調達方法 | コスト(目安) | 資金化スピード | 信用情報への影響 |
|---|---|---|---|
| 銀行融資 | 年利1%~3% | 2週間~1か月 | あり |
| 日本政策金融公庫 | 年利1%~3% | 2週間~1か月 | あり |
| ビジネスローン | 年利5%~18% | 最短即日~1週間 | あり |
| 手形割引 | 年利2%~15% | 数日 | あり |
| 2社間ファクタリング | 一括8%~18% | 最短即日 | なし |
| 3社間ファクタリング | 一括2%~9% | 数日~2週間 | なし |
この表をご覧いただくと、ファクタリングの手数料率は銀行融資に比べて高いように感じるかもしれません。しかし、ファクタリングは「年利」ではなく「一括手数料」であること、そして信用情報に影響しないこと、最短即日で資金化できることなど、数字だけでは見えないメリットがあります。後ほどのセクションで、年利換算した場合の比較も詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
ファクタリング手数料の内訳──「見えないコスト」を見逃さないために
ファクタリングの手数料は「○%」という数字だけで把握しようとすると、思わぬ落とし穴にはまることがあります。実際には手数料率以外にもさまざまな費用がかかる場合があり、これらを正しく理解しておくことが、賢いファクタリング利用の第一歩です。
ここでは、手数料の内訳と「掛け目」の仕組みについて詳しく解説していきます。
基本手数料(売買手数料)とは何か
基本手数料(売買手数料)とは、ファクタリング会社が売掛債権を買い取る際の主要な費用です。e-Gov法令検索で確認できる民法第466条以降の債権譲渡の規定に基づき、ファクタリングは債権の売買契約として成立します。
この基本手数料は、ファクタリング会社が売掛金の未回収リスクを引き受ける対価として設定されています。つまり、もし売掛先が倒産して売掛金が回収できなくなったとしても、利用者が負担する必要はありません(ノンリコース契約の場合)。このリスク移転の対価が基本手数料の本質だと理解していただくと、手数料の意味合いが分かりやすくなるでしょう。
手数料率の幅が各社で異なる理由は、ファクタリング会社ごとにリスク評価の基準や事業モデルが異なるためです。同じ売掛債権であっても、A社では10%、B社では15%といった差が生じることは珍しくありません。だからこそ、複数社から見積もりを取る「相見積もり」が非常に重要になってきます。
「掛け目」の仕組みと実質的な受取額の計算方法
中小企業庁の資料でも売掛債権を活用した資金調達について解説されていますが、多くの方が見落としがちなのが「掛け目」という仕組みです。
掛け目とは、ファクタリング会社が売掛金の額面に対して実際に買い取る割合のことです。一般的には75%~95%が掛け目の範囲とされています。例えば、掛け目が80%の場合、100万円の売掛金に対して買い取り対象となるのは80万円です。残りの20万円は「保証金」のような位置づけとなり、売掛金が無事に回収された後に返還されます。
ここで注意していただきたいのが、手数料は掛け目を適用した後の金額ではなく、売掛金の額面に対して計算されるケースが多いという点です。具体的に計算してみましょう。
【計算例:掛け目と手数料の両方がかかるケース】
- 売掛金の額面:100万円
- 掛け目:80%
- 手数料率:10%(額面に対して)
→ 買取金額:100万円 × 80% = 80万円
→ 手数料:100万円 × 10% = 10万円
→ 実際の受取額:80万円 − 10万円 = 70万円
この場合、額面100万円に対して実際に受け取れるのは70万円ですので、実質的なコストは30%ということになります。手数料率10%だけを見ていると「90万円受け取れる」と勘違いしてしまいがちですが、掛け目の存在によって手取り額は大きく変わります。
ただし、掛け目で差し引かれた分(上の例では20万円)は、売掛先からの入金が完了した段階で返還されるのが一般的です。あくまで一時的に預かり金として扱われるものですので、最終的なコストは手数料部分のみとなります。それでも、資金調達の時点で手元に入る現金が目減りすることには変わりないため、見積もりの段階で掛け目の有無と割合を必ず確認するようにしてください。
なお、最近ではオンライン完結型を中心に、掛け目を設定せず額面全額を買い取る(掛け目100%の)ファクタリング会社も増えてきています。手取り額を重視する方は、このようなサービスを優先的に検討することをおすすめいたします。
手数料以外にかかる費用一覧(登記費用・印紙代・事務手数料・出張費・振込手数料)
法務省が管轄する債権譲渡登記は、ファクタリングの取引で発生する代表的な追加費用の一つです。ファクタリングを利用する際には、基本手数料以外に以下のような費用が発生する場合があります。
主な追加費用と目安:
- 債権譲渡登記費用:5万円~10万円程度(司法書士報酬含む)
- 印紙代:200円~数千円(契約金額による)
- 事務手数料:0円~数万円(会社による)
- 出張費・交通費:0円~数万円(対面契約の場合)
- 振込手数料:数百円(ファクタリング会社が負担するケースもあり)
特に注意が必要なのが、債権譲渡登記費用です。2社間ファクタリングでは、二重譲渡を防止するために債権譲渡登記を行うことが一般的です。この費用は司法書士への報酬を含めると5万円~10万円程度かかることがあり、少額の売掛金をファクタリングする場合にはコスト負担が大きくなります。
一方で、オンライン完結型のファクタリング会社の中には、債権譲渡登記を不要とするサービスも登場しています。登記費用がネックになる場合は、こうしたサービスを検討してみるとよいでしょう。
見積もりを取る際には、「基本手数料以外にかかる費用はありますか?」と必ず確認するようにしてください。悪徳業者の中には、契約直前になって想定外の費用を請求するケースもあります。最初の段階ですべての費用を明示してくれる会社を選ぶことが、安心なファクタリング利用の基本です。
消費税の取り扱い──ファクタリング手数料は非課税
国税庁の公式サイトでも説明されていますが、ファクタリングの手数料には消費税がかかりません。これは、ファクタリングが金銭債権の譲渡に該当し、消費税法上の「非課税取引」に分類されるためです。
具体的には、消費税法第6条および別表第一の規定により、有価証券や金銭債権の譲渡は非課税取引とされています。手数料が10%と提示された場合、そこに消費税が上乗せされることはありませんので、ご安心ください。
ただし、注意していただきたい点が一つあります。基本手数料は非課税ですが、債権譲渡登記における司法書士の報酬や、一部の事務手数料には消費税がかかる場合があります。見積もりを確認する際には、各項目が税込なのか税別なのかも合わせてチェックするようにしましょう。
ファクタリング手数料が決まる6つの要因──なぜこの金額になるのか?
「同じ売掛金なのに、なぜ会社によって手数料がこんなに違うの?」と疑問に思われる方は多いのではないでしょうか。ファクタリングの手数料は、複数の要因が複合的に作用して決まります。ここでは、手数料に影響する6つの主要な要因について解説していきます。自分のケースではどの要因が当てはまるのかを把握しておくことで、見積もりの妥当性を判断しやすくなるでしょう。
要因1:2社間 or 3社間(契約形態による違い)
経済産業省も推奨する売掛債権の活用ですが、手数料に最も大きく影響するのが契約形態の違いです。
2社間ファクタリングの場合、売掛金は売掛先から利用者に入金された後、利用者がファクタリング会社に送金する流れになります。ファクタリング会社から見ると、利用者が入金された売掛金を横領したり、別の支払いに使い込んでしまったりするリスクが存在するため、手数料は高めに設定されます。
一方、3社間ファクタリングでは売掛先が直接ファクタリング会社に支払いを行うため、利用者を介した回収リスクがなく、手数料は低く抑えられます。手数料を少しでも安くしたい方は、取引先との関係に影響が出ないかを確認した上で、3社間ファクタリングの利用を検討されるとよいでしょう。
要因2:売掛先の信用力(大企業・公的機関なら低手数料に)
帝国データバンクなどの企業信用調査機関も重視するポイントですが、売掛先の信用力はファクタリング手数料に直結する重要な要因です。
ファクタリング会社にとって最大のリスクは、買い取った売掛金が売掛先の倒産等により回収できなくなることです。そのため、売掛先が上場企業や大手企業、官公庁などであれば、支払いの確実性が高いと判断され、手数料が低く設定されます。
反対に、売掛先が設立間もないスタートアップ企業や財務状況が不安定な企業の場合は、未回収リスクが高まるため手数料も高くなる傾向にあります。複数の取引先がある場合は、より信用力の高い売掛先の売掛金を選んでファクタリングに出すことで、手数料を抑えることが可能です。
要因3:売掛金の金額(高額ほど手数料率は下がる傾向)
東京商工リサーチの調査データでも中小企業の資金繰りの厳しさが報告されていますが、売掛金の金額も手数料率に影響する重要な要素です。
一般的に、売掛金の金額が大きいほど手数料率は低く設定される傾向があります。これは、ファクタリング会社にとって高額案件ほど効率よく利益を確保できるためです。例えば、10万円の売掛金に10%の手数料をかけても利益は1万円ですが、500万円の売掛金に5%の手数料であれば利益は25万円となります。
少額の売掛金しかない個人事業主やフリーランスの方は、複数の売掛金をまとめて一括で売却することで、取引金額を大きくして手数料率を下げる交渉材料にすることも一つの方法です。
要因4:支払期日までの日数(サイトが短いほど低手数料)
全国銀行協会の資料でも決済サイトの重要性が説明されていますが、売掛金の支払期日までの日数(支払サイト)は手数料率を左右する大きな要因の一つです。
支払期日が近いほど、その間に売掛先が倒産するなどのリスクは小さくなります。例えば、支払期日まで30日の売掛金と90日の売掛金では、前者のほうが回収の確実性が高いため、手数料は低くなります。
逆に、支払サイトが2か月以上ある長期の売掛金の場合、ファクタリング会社が負うリスクが大きくなるため手数料は高く設定されるのが一般的です。複数の売掛金がある場合は、支払期日が近いものを優先してファクタリングに出すことで、手数料を抑えることができます。
要因5:利用実績(リピーターは手数料が下がりやすい)
日本商工会議所でも中小企業の資金調達支援に関するさまざまな情報が提供されていますが、ファクタリング会社との取引実績も手数料に影響する見逃せないポイントです。
初回利用の場合、ファクタリング会社は利用者の信頼性を判断するためのデータが少ないため、手数料はやや高めに設定されることが多いです。しかし、同じファクタリング会社を繰り返し利用し、問題なく売掛金の回収が完了した実績を積み重ねていくと、「この利用者は信頼できる」と評価され、手数料が徐々に引き下げられるケースがあります。
お気に入りのファクタリング会社が見つかったら、継続的に利用して信頼関係を築いていくことが、長期的な手数料削減につながるでしょう。
要因6:業界・業種による違い──建設業・IT・運送業・医療介護の傾向
中小企業白書のデータからも読み取れるように、業界ごとの商慣行や支払サイトの違いは、ファクタリングの手数料にも影響を及ぼします。
以下に、主要な業界ごとの手数料傾向をまとめました。
| 業界 | 手数料傾向 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 医療・介護 | 低い(0.5%~3%) | 売掛先が公的機関で回収リスクが極めて低い |
| IT・Web | やや低い(5%~12%) | 大手企業との取引が多く、売掛先の信用力が高い傾向 |
| 建設業 | 中程度(8%~18%) | 支払サイトが長い(2~3か月)ケースが多い。ただし公共工事は低め |
| 運送業 | 中程度(8%~15%) | 燃料費の変動が激しく、資金需要が頻繁に発生する |
| 飲食・小売 | やや高い(10%~20%) | 売掛先が中小企業の場合が多く、信用力にばらつきがある |
上記はあくまで一般的な傾向であり、個別の取引条件によって大きく変わります。自分の業界でのファクタリング利用経験がある会社を選ぶと、業界特有の事情を理解してもらいやすく、適正な手数料を提示してもらえる可能性が高まります。
【独自視点】手数料を「年利換算」すると何%?ファクタリングの本当のコストを計算する
ファクタリングの手数料は「売掛金に対する一括の割合」で表示されるため、銀行融資やビジネスローンの「年利」と単純比較することが難しいです。
しかし、年利に換算して初めて見えてくる「本当のコスト」があります。このセクションでは、他のサイトではあまり触れられていない年利換算の計算方法と、それを踏まえた上でファクタリングを利用すべきかどうかの判断基準をお伝えしていきます。
年利換算の計算方法(手数料率 ÷ 支払サイト日数 × 365日)
金融庁も高額な手数料によるファクタリングの利用について注意喚起を行っていますが、そのコスト感を客観的に把握するのに役立つのが年利換算です。
年利換算の計算式は以下の通りです。
年利換算 = 手数料率 ÷ 支払サイト日数 × 365日
例えば、手数料率10%で支払サイトが60日の場合:
→ 10% ÷ 60日 × 365日 = 約60.8%
この数字を見ると「非常に高い」と感じるかもしれませんが、これはあくまで計算上の数字です。ファクタリングは短期間(1~3か月程度)の資金調達であり、1年間にわたって手数料を支払い続けるわけではないという点を正しく理解しておく必要があります。
支払サイト別・年利換算シミュレーション表
以下の表で、支払サイトと手数料率の組み合わせによる年利換算を一覧で確認してみましょう。
| 手数料率 \ 支払サイト | 30日 | 60日 | 90日 |
|---|---|---|---|
| 3% | 36.5% | 18.3% | 12.2% |
| 5% | 60.8% | 30.4% | 20.3% |
| 10% | 121.7% | 60.8% | 40.6% |
| 15% | 182.5% | 91.3% | 60.8% |
| 20% | 243.3% | 121.7% | 81.1% |
この表を見ると、支払サイトが短い(30日)の場合は年利換算が非常に高くなり、支払サイトが長い(90日)場合は相対的に年利換算が低くなることが分かります。つまり、支払サイトが長い売掛金ほど、年利換算で見た場合のコスト効率は良いということです。
ただし、ファクタリング会社の視点では支払サイトが長いほどリスクが高いため手数料率自体は高くなる傾向があります。この「手数料率」と「年利換算コスト」の関係性を理解しておくことで、より合理的な判断ができるでしょう。
銀行融資・ビジネスローンとの実質コスト比較
日本政策金融公庫の融資金利は年利1%~3%程度ですので、年利換算したファクタリング手数料は確かに高く見えます。しかし、単純な年利比較だけでは判断を誤ってしまうケースがあります。
ファクタリングが銀行融資よりもトータルで有利になるケースを整理すると、以下のような場面が挙げられます。
① 緊急の資金需要で「時間」に価値がある場合
銀行融資は申し込みから実行まで2週間~1か月かかるのが一般的です。「明日までに支払いをしなければ取引先を失う」といった緊急時には、最短即日で資金化できるファクタリングの方が、結果的に事業全体のコストを抑えられる可能性があります。
② 信用情報への影響を避けたい場合
銀行融資やビジネスローンは信用情報機関に記録されます。今後の融資審査に影響を及ぼす可能性がある一方、ファクタリングは借入ではないため信用情報に記載されません。将来的な資金調達のオプションを残しておきたい場合は、ファクタリングの選択にも合理性があります。
③ 売掛先の倒産リスクを移転したい場合
ノンリコース(償還請求権なし)のファクタリングでは、売掛先が倒産しても利用者が負担する必要はありません。売掛先の経営状況に不安がある場合は、リスクヘッジとしての価値もあります。
結論として、年利換算の数字だけに惑わされるのではなく、スピード・信用情報・リスク移転という3つの観点を含めた総合的な判断が重要です。「手数料は高いけれど、その分のメリットが自分の状況には合っているか?」という視点で検討していただくことをおすすめいたします。
手数料が安いファクタリング会社10選──比較表で一目瞭然【2026年最新】
手数料の相場を理解したところで、次は具体的にどのファクタリング会社を選べばよいのかを見ていきましょう。ここでは、手数料の安さ・実績・利便性のバランスに優れたファクタリング会社を10社厳選してご紹介します。
まずは比較表で全体像を把握していただき、その後に各社の特徴を詳しく解説していきます。
| 会社名 | 取引形態 | 手数料率 | 入金スピード | 買取可能額 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| ビートレーディング | 2社間/3社間 | 2%~12% | 最短2時間 | 3万~7億円 | 取引実績7.1万社以上 |
| QuQuMo | 2社間 | 1%~14.8% | 最短2時間 | 上限なし | オンライン完結 |
| OLTA | 2社間 | 2%~9% | 最短24時間 | 上限下限なし | AI審査・銀行提携多数 |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 2社間/3社間 | 1.5%~10% | 最短即日 | 上限なし | 非営利・認定支援機関 |
| PAYTODAY | 2社間 | 1%~9.5% | 最短30分 | 上限なし | AI審査・手数料上限明示 |
| アクセルファクター | 2社間/3社間 | 0.5%~ | 最短即日 | 30万~1億円 | 審査通過率93% |
| ベストファクター | 2社間/3社間 | 2%~ | 最短即日 | 30万~1億円 | 柔軟対応 |
| GMO BtoB 早払い | 3社間 | 1%~12% | 最短2営業日 | ~1億円 | GMOグループの安心感 |
| マネーフォワード早期入金 | 2社間/3社間 | 1%~10% | 最短2営業日 | 数億円まで | 上場企業グループ |
| ペイトナーファクタリング | 2社間 | 一律10% | 最短10分 | 1万~200万円 | フリーランス特化 |
※上記の手数料率・入金スピード等は2026年2月時点の各社公式サイト掲載情報に基づきます。実際の条件は審査結果や取引内容により異なります。
比較表を見る際のポイント:
- 手数料率の「下限」だけで判断しない:「1%~」と記載されていても、実際にその手数料が適用されるのは条件が揃った場合に限られます。上限の手数料率も合わせて確認しましょう。
- 入金スピードは「最短」の値:実際には書類の準備状況や審査内容によって異なります。即日入金を希望する場合は午前中の申し込みが基本です。
- 買取可能額の範囲:少額取引がメインの個人事業主と、数千万円規模の法人では、適したファクタリング会社が異なります。
それでは、各社の特徴を詳しく見ていきましょう。
ビートレーディング─実績と低手数料を両立する業界最大手
ビートレーディングは、累計取引社数7.1万社以上、累計買取額1,550億円以上(2025年3月時点)という業界トップクラスの実績を持つファクタリング会社です。
手数料は2社間で4%~12%、3社間で2%~9%と業界平均を下回る水準に設定されています。この低手数料を実現できる理由は、豊富な取引実績から蓄積されたデータに基づく独自の審査ノウハウにあります。東京・仙台・名古屋・大阪・福岡にオフィスを構え、対面での相談にも対応しているため、初めてファクタリングを利用する方でも安心です。
必要書類は「売掛先からの入金が確認できる通帳のコピー(直近2か月分)」と「売掛金に関する書類(請求書・契約書など)」の2点のみと少なく、オンライン契約にも対応しています。注文書の段階で買い取りを行う「注文書ファクタリング」も提供しており、請求書の発行前でも資金調達が可能という点は他社にはない大きな強みです。
QuQuMo─2社間でも1%~のオンライン完結型
QuQuMo(ククモ)は、株式会社アクティブサポートが提供するオンライン完結型のファクタリングサービスです。
最大の特徴は、2社間ファクタリングでありながら手数料1%~という業界最低水準を実現している点です。必要書類は請求書と通帳の2点のみで、弁護士ドットコム監修のクラウドサインを利用した電子契約により、最短2時間での資金調達が可能となっています。
買取金額に上限がないため、数十万円の少額取引から数千万円の大口取引まで幅広く対応しています。法人・個人事業主を問わず利用できる点も魅力で、「急いで資金が必要だけど、手数料はできるだけ抑えたい」という方には特におすすめのサービスです。
OLTA─銀行提携のAI審査で2%~9%
OLTA(オルタ)は、日本初のオンライン完結型クラウドファクタリングサービスとして知られています。
銀行と共同開発したAIスコアリングモデルを活用し、約20万社の法人データに基づいた高精度な審査を実施しています。この仕組みにより、2社間ファクタリングでありながら手数料2%~9%という低い水準を実現しています。手数料にはすべての費用が含まれており、基本手数料以外の追加費用が一切かからない「総額表示」となっている点も安心です。
メガバンクから地方銀行まで多数の金融機関と提携しており、提携銀行から申し込むことも可能です。振込は最短24時間以内で行われ、法人・個人事業主のいずれも利用できます。
日本中小企業金融サポート機構─非営利団体ならではの低手数料
一般社団法人日本中小企業金融サポート機構は、関東財務局長および関東経済産業局長が認定する「経営革新等支援機関」としてファクタリングサービスを提供しています。
非営利の一般社団法人が運営しているため、営利企業に比べて利益追求の圧力が小さく、1.5%~という業界最低水準の手数料を実現しています。AIを活用した最短10分の審査で結果が分かり、オンライン契約にも対応しています。
経営革新等支援機関に認定されている点は、サービスの信頼性を担保する重要な要素です。初めてファクタリングを利用する方や、手数料の安さと信頼性を両立したい方に特におすすめのサービスといえるでしょう。
PAYTODAY─AI審査&手数料上限9.5%の明朗会計
PAYTODAYは、AI審査を導入したオンライン完結型のファクタリングサービスです。
最大の特徴は、手数料率の上限が9.5%と明確に設定されている点です。多くのファクタリング会社が「○%~」と下限のみを公表する中で、上限を明示していることは利用者にとって大きな安心材料となります。「見積もりを取ったら想定外に高かった」というリスクを避けたい方には最適なサービスです。
最短30分での資金調達が可能で、買取金額にも上限がありません。ベンチャー企業や地方の中小企業、フリーランスの支援にも力を入れており、幅広い事業者に対応しています。
アクセルファクター─審査通過率93%で幅広い企業に対応
アクセルファクターは、審査通過率93%という業界最高水準の通過率を誇るファクタリング会社です。
手数料は2社間で1%~、3社間で0.5%~と低い水準に設定されており、30万円から1億円までの幅広い金額に対応しています。他のファクタリング会社で審査に通らなかった方でも、柔軟な審査基準により対応してもらえる可能性があります。
即日入金にも対応しており、来店不要のオンライン手続きも可能です。「審査に不安があるけれど、手数料も抑えたい」という方にはぜひ検討していただきたいサービスです。
ベストファクター─少額から1億円まで柔軟に対応
ベストファクターは、2社間・3社間の両方に対応し、30万円から1億円までの取引に対応するファクタリング会社です。
手数料は2%~と低い水準で、審査から入金まで最短即日で対応してくれます。特に、財務状況が厳しい企業や赤字決算の企業に対しても柔軟に対応する姿勢が評価されており、「他社で断られた」という経験のある方からの支持が厚いサービスです。
担当者が親身になって相談に乗ってくれるという口コミも多く、初めてファクタリングを利用する際に安心感を求める方に適しています。
GMO BtoB 早払い─大手グループの信頼性で安心
GMO BtoB 早払いは、東証プライム上場のGMOペイメントゲートウェイ株式会社が提供するファクタリングサービスです。
主に3社間ファクタリングに強みを持ち、手数料は1%~12%の範囲で設定されています。上場企業グループが運営しているという信頼性の高さは、ファクタリング業界において大きな安心材料です。リピート率86%以上(2019年実績)という数字も、利用者の満足度の高さを表しています。
最短2営業日での入金に対応し、買取可能額は最大1億円までとなっています。大手企業との取引がある法人で、3社間ファクタリングを検討している方に特におすすめです。
マネーフォワード早期入金─高額調達にも対応
マネーフォワード早期入金は、東証プライム上場の株式会社マネーフォワードのグループ会社が提供するファクタリングサービスです。
手数料は1%~10%で、数億円規模の高額調達にも対応しています。マネーフォワードの会計ソフトやクラウドサービスとの連携もスムーズで、すでにマネーフォワード製品を利用している企業にとっては導入の手間が最小限で済むというメリットがあります。
2社間・3社間の両方に対応しており、最短2営業日での入金が可能です。大口の資金調達を検討している中堅企業にとって、有力な選択肢となるでしょう。
ペイトナーファクタリング─フリーランス・少額取引に特化
ペイトナーファクタリングは、フリーランスや個人事業主をメインターゲットとした少額特化型のファクタリングサービスです。
手数料は一律10%とシンプルで分かりやすい料金体系を採用しています。買取金額は1万円~200万円と少額に設定されており、「請求書を出したけど入金まで待てない」というフリーランスの資金繰りの悩みに特化したサービスです。
最短10分という驚異的なスピードで資金調達が可能な点が最大の強みです。スマートフォンから簡単に申し込めるため、PCを使う時間がない忙しいフリーランスの方にも利用しやすいサービスとなっています。
ファクタリング手数料を安く抑える7つの方法と交渉術
手数料の相場やファクタリング会社の比較を理解したところで、実際に手数料を安くするための具体的な方法をご紹介していきます。ここでお伝えする7つの方法を実践すれば、同じ売掛金であっても手元に残る金額を大きく改善できる可能性があります。
方法1:複数社から相見積もりを取る(最低3社以上)
消費者庁も消費者保護の観点から複数業者の比較を推奨していますが、ファクタリングにおいても相見積もりは手数料削減の基本中の基本です。
ファクタリング会社ごとに審査基準やリスク評価の方法は異なるため、同じ売掛金であっても提示される手数料は会社によって大きく異なります。最低でも3社、できれば5社以上から見積もりを取り、手数料率だけでなく諸費用も含めた総コストで比較検討することが重要です。
見積もりを取る際のポイントは、すべての会社に対して同じ条件(売掛金の金額、売掛先の情報、支払サイトなど)を提示することです。条件がバラバラだと正確な比較ができませんので、統一した情報を準備してから一斉に見積もり依頼を出すのが効率的です。
方法2:3社間ファクタリングを検討する
経済産業省が推進する売掛債権の活用策としても、3社間ファクタリングは有力な選択肢です。
前述の通り、3社間ファクタリングの手数料相場は2%~9%と、2社間の8%~18%に比べて大幅に安くなります。取引先にファクタリングの利用が知られることに抵抗がなければ、3社間ファクタリングを選ぶだけで手数料を半分以下に抑えられる可能性があります。
特に、売掛先が大手企業や公的機関で、ファクタリングの利用を知られても取引関係に影響がないと判断できる場合は、積極的に3社間を選択することをおすすめします。
方法3:オンライン完結型のサービスを選ぶ
中小企業庁の施策でもデジタル化推進が掲げられていますが、ファクタリングの分野でもオンライン完結型のサービスを選ぶことでコスト削減が期待できます。
オンライン完結型のファクタリング会社は、対面面談や出張が不要なため、人件費や交通費といった固定コストが低くなっています。また、AI審査の導入により審査にかかる工数も削減されており、これらのコスト削減分が手数料率の低下として利用者に還元されています。
さらに、債権譲渡登記を不要とするオンライン型サービスも増えてきているため、登記費用(5万~10万円程度)を丸ごと節約できるケースもあります。
方法4:信用力の高い売掛先の債権を優先して利用する
帝国データバンクの企業信用調査を参考にするまでもなく、売掛先の信用力は手数料に直結する重要な要素です。
複数の取引先がある場合は、上場企業や大手企業、官公庁など信用力の高い売掛先の債権を優先してファクタリングに出すことで、手数料を大幅に下げることができます。
例えば、中小企業A社への売掛金と、上場企業B社への売掛金がある場合、B社の売掛金をファクタリングに出した方が手数料は低くなるのが一般的です。「どの売掛金をファクタリングに出すか」という選択自体が、手数料削減の有効な戦略になります。
方法5:同じ会社でリピート利用し、実績を積む
日本商工会議所でも継続的な取引関係の構築が推奨されていますが、ファクタリングにおいても同様の原則が当てはまります。
同じファクタリング会社を繰り返し利用して取引実績を積むことで、「信頼できる利用者」と評価され、手数料が引き下げられるケースは少なくありません。初回利用時は15%だった手数料が、3回目以降は10%に下がった、といった事例もあります。
信頼できるファクタリング会社が見つかったら、浮気をせずに継続利用することが、長期的なコスト削減につながります。担当者との関係構築も進むため、急な資金需要が発生した際にもスムーズに対応してもらえるという副次的なメリットもあります。
方法6:支払期日が近い売掛債権を選ぶ
全国銀行協会の資料でも決済リスクと期間の関係が解説されていますが、支払期日までの日数が短い売掛債権を選んでファクタリングに出すことで、手数料率を下げることができます。
支払期日まで30日の売掛金と90日の売掛金では、30日の方がファクタリング会社にとってリスクが小さいため、手数料が低く設定されます。月末締め翌月末払いの売掛金よりも、月末締め翌月15日払いの売掛金の方が有利ということです。
複数の売掛金がある場合は、支払期日が近いものを優先的にファクタリングに出し、残りは通常通り入金を待つという使い分けも効果的な戦略です。
方法7:手数料交渉の具体的なやり方──タイミング・伝え方・エビデンスの見せ方
中小企業庁の経営相談窓口でも資金調達に関するアドバイスが提供されていますが、ファクタリングの手数料は「提示されたものをそのまま受け入れる」必要はありません。適切な交渉を行うことで、手数料を引き下げてもらえるケースは実は少なくないのです。
ここでは、実践的な交渉テクニックを3つのステップでご紹介します。
ステップ1:他社の見積もりを「具体的な数字」で提示する
「他社ではもう少し安かった」と漠然と伝えるだけでは効果は薄いです。「A社から8%、B社から10%の見積もりをいただいています。御社でも8%以下で対応いただけないでしょうか」と、具体的な数字を示すことがポイントです。ファクタリング会社も競合他社の存在を意識しているため、根拠のある交渉には応じやすくなります。
ステップ2:継続利用の意思を示す
「今回だけでなく、今後も定期的に利用させていただきたい」と伝えることで、ファクタリング会社にとっては安定した顧客として値引きに応じるインセンティブが生まれます。単発の利用よりも、月に1回以上の継続利用を前提とした方が交渉は有利に進みます。
ステップ3:売掛先の信用情報を自ら提示する
売掛先が上場企業であれば決算資料のURL、大手企業であれば公式サイトの会社概要ページなど、売掛先の信用力を客観的に示せる情報を自ら用意して提示することで、審査がスムーズに進み、結果として手数料が下がる可能性があります。ファクタリング会社の担当者が売掛先の信用調査にかける手間を減らすことが、利用者側にもメリットとして返ってくるのです。
見積書で必ずチェックすべき5つのポイント─悪徳業者を見抜く手数料の判断基準
ファクタリング業界には、残念ながら悪徳業者が存在します。手数料の相場を知っていても、巧妙な手口で不当な費用を請求してくるケースがあるため、見積書を受け取った段階で「この会社は大丈夫か?」を判断するためのチェックポイントを知っておくことが大切です。
チェック1:手数料率が相場を大幅に超えていないか
金融庁のファクタリングに関する注意喚起ページでも、高額な手数料によるファクタリングの利用について注意が呼びかけられています。
2社間ファクタリングで20%を大幅に超える手数料、3社間ファクタリングで10%を超える手数料が提示された場合は、相場から大きく乖離している可能性があります。もちろん、取引条件やリスクの高さによっては相場を上回ることもありますが、合理的な説明なく高額な手数料を提示する業者には注意が必要です。
特に、年利換算で200%~300%を超えるような手数料は、過去の裁判例でも公序良俗違反として無効と判断されたケースがあります。見積もりを受け取ったら、本記事で紹介した年利換算の計算方法で実質的なコストを確認する習慣をつけておきましょう。
チェック2:「償還請求権あり」の契約になっていないか
警察庁にもファクタリングを装った違法貸付に関する相談が寄せられていますが、特に注意すべきなのが「償還請求権あり」の契約です。
償還請求権とは、売掛先が売掛金を支払えなかった場合に、利用者がその分をファクタリング会社に弁済しなければならない義務のことです。正規のファクタリング(ノンリコース契約)では償還請求権は設定されませんが、悪徳業者は契約書に「償還請求権あり」と記載し、実質的に「貸付」と同じ構造の取引を行うことがあります。
償還請求権ありの取引は、法的にはファクタリングではなく「貸金業」に該当する可能性があり、貸金業登録のない業者がこのような契約を行うことは違法です。契約書をよく確認し、償還請求権の有無を必ずチェックしてください。
チェック3:手数料以外の不透明な費用が上乗せされていないか
消費者庁も消費者被害の防止に努めていますが、ファクタリングにおいても不透明な費用の請求は代表的なトラブルの一つです。
「審査手数料」「コンサルティング料」「保証料」「システム利用料」など、名目を変えて手数料以外の費用を上乗せしてくる業者には注意してください。正規のファクタリング会社であれば、基本手数料のほかに発生する費用があればすべて事前に明示します。
見積書を受け取ったら、各項目の金額が妥当かどうかを確認し、不明な費用があれば遠慮なく説明を求めましょう。説明を渋ったり、回答が曖昧だったりする場合は、その業者の利用は避けた方が賢明です。
チェック4:契約書に手数料率・総額が明記されているか
法務省が管轄する契約に関する法律の基本として、契約書には取引条件が明確に記載されていなければなりません。
ファクタリングの契約書において、手数料率、手数料の具体的な金額、その他の費用、および利用者が実際に受け取る金額が明確に記載されているかを確認してください。これらの情報が曖昧だったり、口頭での説明のみで書面に記載されていなかったりする場合は、後からトラブルになる可能性が非常に高くなります。
契約書の内容に不安がある場合は、弁護士や税理士、商工会議所の相談窓口などに事前に確認することをおすすめいたします。
チェック5:給与ファクタリングなど違法スキームに該当しないか
金融庁は、「給与ファクタリング」が実質的に貸金業に該当するとの見解を明確に示しています。
給与ファクタリングとは、労働者が将来受け取る給与(賃金債権)をファクタリング業者に売却して現金化するスキームです。一見するとファクタリングと同様の仕組みに見えますが、金融庁はこれを「貸金業」と判断しており、貸金業登録のない業者が行えば違法となります。年率換算で数百%にもなる法外な手数料を請求されたり、悪質な取り立て被害を受けたりするケースが報告されています。
事業者向けのファクタリングであっても、「分割払いが可能」「月々の返済で」といった貸付を匂わせる表現がある場合は、偽装ファクタリングの疑いがあります。真正なファクタリングでは、売掛金の支払い時に一括で精算するのが原則です。少しでも怪しいと感じたら、金融庁の相談窓口(0570-016811)や最寄りの警察署に相談してください。
ファクタリング手数料の勘定科目と仕訳方法
ファクタリングを利用した後の会計処理についても、正しく理解しておくことが大切です。ここでは、手数料の勘定科目と具体的な仕訳方法について解説していきます。
手数料の勘定科目は「売上債権売却損」が基本
国税庁の税務処理に関する取り扱いに基づき、ファクタリングの手数料は「売上債権売却損」(または「売掛債権売却損」)として処理するのが一般的です。
ファクタリングは売掛金を額面よりも低い金額で売却する取引であるため、その差額(手数料分)は「損失」として計上されます。勘定科目としては「売上債権売却損」が最も適切ですが、会社の勘定科目体系によっては「雑損失」や「支払手数料」として処理するケースもあります。
なお、銀行融資を受ける予定がある場合に、ファクタリングの利用を決算書上であまり目立たせたくないという場合は、「支払手数料」などの汎用的な勘定科目を使用することも実務上は認められています。ただし、税務調査の際に適切な説明ができるよう、取引の実態に即した処理を行うことが重要です。
仕訳の具体例──2社間・3社間それぞれのケース
e-Gov法令検索で確認できる企業会計の原則に基づき、2社間・3社間それぞれの仕訳例をご紹介します。
【2社間ファクタリングの仕訳例】
売掛金100万円を手数料10%(10万円)で売却した場合:
① ファクタリング会社に売却・入金時
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 900,000 | 売掛金 | 1,000,000 |
| 売上債権売却損 | 100,000 |
② 売掛先から入金があり、ファクタリング会社に送金時
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 預り金 | 1,000,000 | 普通預金 | 1,000,000 |
【3社間ファクタリングの仕訳例】
売掛金100万円を手数料5%(5万円)で売却した場合:
① ファクタリング会社に売却・入金時
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 普通預金 | 950,000 | 売掛金 | 1,000,000 |
| 売上債権売却損 | 50,000 |
3社間の場合は、売掛先がファクタリング会社に直接支払いを行うため、利用者側での追加仕訳は基本的に発生しません。
消費税の処理──非課税取引の正しい扱い
国税庁の消費税に関する取り扱いに基づき、ファクタリング手数料は非課税取引として処理します。
前述の通り、ファクタリングは金銭債権の譲渡に該当するため、消費税は課税されません。仕訳を行う際は、売上債権売却損を「非課税」として区分するようにしてください。
ただし、債権譲渡登記に伴う司法書士報酬や一部の事務手数料には消費税が課されるケースがあります。これらの費用がある場合は、課税・非課税を正しく区分して処理する必要があります。不明な点がある場合は、顧問の税理士に確認されることをおすすめいたします。
よくある質問
Q1. ファクタリング手数料に法的な上限はありますか?
A: ファクタリングの手数料には、法律上の上限は定められていません。
ファクタリングは融資ではなく債権の売買契約であるため、貸金業法や利息制限法の適用対象外です。ただし、あまりにも高額な手数料は民法上の「公序良俗違反」として無効となる可能性があります。過去の裁判例では、年利換算で200%~300%を超える手数料が公序良俗違反と判断されたケースがあります。手数料の相場を把握し、極端に高い手数料を提示する業者は避けるようにしましょう。
Q2. 手数料の分割払いはできますか?
A: ファクタリングの手数料は原則として一括払いです。
ファクタリングはe-Gov法令検索で確認できる民法に基づく債権の売買契約であり、手数料は売掛金の買取額から差し引かれる形で精算されます。分割払いを提案してくるファクタリング会社は、実質的に貸付を行っている疑いがありますので注意が必要です。ファクタリングで分割払いの話が出た場合は、その会社の利用は避けた方がよいでしょう。
Q3. 個人事業主だと手数料は高くなりますか?
A: 個人事業主というだけで手数料が高くなるわけではありません。
中小企業庁も個人事業主を含む中小規模事業者の支援に力を入れていますが、ファクタリングの手数料は利用者の事業規模よりも、売掛先の信用力や売掛金の金額、支払サイトなどの要因で決まります。個人事業主であっても売掛先が大手企業であれば、低い手数料で利用できるケースは十分にあります。ただし、少額の取引が多い場合は手数料率が高めに設定される傾向があるため、少額対応に強いサービス(ペイトナーファクタリングなど)を選ぶのがおすすめです。
Q4. 即日ファクタリングは手数料が高い?
A: 即日入金だからといって、必ずしも手数料が高くなるわけではありません。
経済産業省も迅速な資金調達の重要性を認識しており、即日入金に対応するファクタリング会社は増えています。オンライン完結型のサービスであれば、即日入金に対応しながらも手数料を1%~10%程度に抑えているところもあります。ただし、対面手続きが必要な会社で「特急料金」として追加費用が発生するケースもあるため、事前に確認するようにしてください。
Q5. 手数料に消費税はかかりますか?
A: ファクタリングの基本手数料には消費税はかかりません。
国税庁の規定に基づき、金銭債権の譲渡は消費税法上の「非課税取引」に該当します。したがって、基本手数料(売買手数料)には消費税が課されません。ただし、債権譲渡登記に伴う司法書士報酬や一部の事務手数料には消費税がかかるケースがありますので、見積もり内容を確認する際にはご注意ください。
Q6. 債権譲渡登記を省略すると手数料は安くなりますか?
A: 登記費用(5万~10万円程度)が不要になるため、トータルコストは安くなります。
法務省が管轄する債権譲渡登記は、ファクタリング取引における追加費用の代表格です。最近ではオンライン完結型を中心に、債権譲渡登記を不要とするファクタリング会社が増えてきています。登記を省略してもらえるかどうかは会社によって異なりますので、見積もりの段階で確認しておくとよいでしょう。ただし、登記を省略することでファクタリング会社のリスクが上がるため、その分基本手数料率がわずかに上がる場合もあります。
まとめ:ファクタリング手数料で損をしないための3つのポイント
ここまで、ファクタリング手数料の相場から内訳、安く抑える方法、悪徳業者の見分け方まで詳しく解説してきました。最後に、ファクタリングで損をしないために押さえておきたい3つのポイントを整理いたします。
今日中に資金調達したい方 → 2社間ファクタリング(オンライン完結型)がおすすめ
- ビートレーディング、QuQuMo、PAYTODAYなど最短30分~2時間で入金可能
- 手数料目安:1%~18%
- 午前中に申し込みを済ませるのが即日入金のコツ
手数料をとことん抑えたい方 → 3社間ファクタリングまたは複数社の相見積もり
- GMO BtoB 早払い、マネーフォワード早期入金、OLTAなど
- 手数料目安:1%~9%
- 取引先の了承を得られるなら3社間が最もコスト効率が良い
ファクタリング手数料で損をしないための3つのポイント
- 必ず3社以上の相見積もりを取り、手数料の「内訳」まで比較する
手数料率だけでなく、登記費用・印紙代・事務手数料など諸費用を含めた「トータルコスト」で比較することが大切です。 - 手数料率だけでなく「掛け目」「諸費用」を含めた実質コストで判断する
掛け目80%×手数料10%のケースでは、一時的に額面の30%が手元から目減りします。見積もりをもらったら「実際に受け取れる金額はいくらですか?」と必ず確認してください。 - 相場を大幅に超える手数料・不透明な費用・償還請求権ありの契約は避ける
2社間で20%超、3社間で10%超の手数料を提示された場合は要注意です。また、償還請求権ありの契約は実質的に貸付であり、正規のファクタリングとは異なります。少しでも不審に思ったら、金融庁の相談窓口(0570-016811)に相談しましょう。
ファクタリングは正しく利用すれば、銀行融資が間に合わない緊急時の強力な味方になってくれます。本記事でお伝えした手数料相場の知識と比較の視点を持っていれば、安心して資金調達に臨んでいただけるはずです。まずは気になるファクタリング会社の無料見積もりから、一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。