建設業におすすめのファクタリング会社12選!選び方・手数料・注意点を徹底比較【2026年最新】
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FundBridge ファクタリングスペシャリスト
監修者 FundBridge編集部
「工事の材料費や人件費を立て替えているのに、売掛金の入金は2~3か月先…」
「銀行融資の審査を待っている余裕がない…」
このような資金繰りの悩みを抱えている建設業の経営者の方は、決して少なくないのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、建設業はファクタリングとの相性が非常に良い業種であり、正しい会社を選べば最短即日で安全に資金調達が可能です。
帝国データバンクの調査によると、2025年の建設業の倒産件数は前年比6.9%増の2,021件にのぼり、12年ぶりに2,000件を超えました。資材高騰や人手不足が中小建設業の経営を圧迫する今だからこそ、ファクタリングを正しく活用してキャッシュフローを守ることが重要になっています。
本記事では、以下の情報を詳しく解説していきます。
この記事で分かること
- 建設業に強いおすすめファクタリング会社12社の比較表と詳細レビュー
- 建設業者がファクタリング会社を選ぶ際の7つのチェックポイント
- 注文書ファクタリング・保証ファクタリングなど建設業特有のサービス解説
- 悪徳業者の見分け方と安全に利用するための注意点
- 【結論】建設業におすすめのファクタリング会社12社 比較表
-
建設業におすすめのファクタリング会社12選【詳細解説】
- ビートレーディング(累計買取額1,550億円超・最短2時間入金)
- QuQuMo(手数料1%~・オンライン完結で最短2時間)
- けんせつくん(建設業界専門・業界出身スタッフが対応)
- 日本中小企業金融サポート機構(一般社団法人運営・経産省認定で安心)
- 土建くん(建設業特化型の専門サービス)
- ベストファクター(注文書ファクタリング対応・建設業の利用率が高い)
- アクセルファクター(審査通過率93%・個人事業主にも対応)
- PMG(年間7,800件超の実績・大型案件にも対応)
- トップ・マネジメント(注文書・見積書でも利用可能)
- ペイトナーファクタリング(最短10分入金・少額から対応)
- ラボル(新規取引先の売掛金もOK・24時間365日対応)
- S-COM(建設業に強い・注文書ファクタリング対応)
- 建設業者がファクタリング会社を選ぶ7つのチェックポイント
- なぜ建設業はファクタリングと相性が良いのか?5つの理由
- 【独自解説】工事段階別に見る最適なファクタリングの種類
- 建設業のファクタリング利用の流れと必要書類
- 建設業がファクタリングを利用するメリット・デメリット
- 【独自コスト分析】ファクタリング手数料の実質コストを計算してみた
- 悪徳ファクタリング業者の見分け方【建設業者が狙われやすい手口】
- よくある質問
- まとめ:建設業者が安心してファクタリングを活用するための3つのポイント
【結論】建設業におすすめのファクタリング会社12社 比較表
まずは結論として、建設業の経営者の方におすすめできるファクタリング会社12社を一覧表でご紹介していきます。「とにかく早く比較したい」という方は、こちらの表を参考になさってください。
| 会社名 | 取引形態 | 入金スピード | 手数料 | 買取可能額 | 注文書対応 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ビートレーディング | 2社間/3社間 | 最短2時間 | 2%~12% | 制限なし | ○ | 累計買取額1,550億円超・建設業の利用多数 |
| QuQuMo | 2社間 | 最短2時間 | 1%~14.8% | 制限なし | △ | 必要書類2点のみ・オンライン完結 |
| けんせつくん | 2社間 | 最短2時間 | 要問合せ | 制限なし | ○ | 建設業界専門・業界出身スタッフ在籍 |
| 日本中小企業金融サポート機構 | 2社間/3社間 | 最短3時間 | 1.5%~10% | 制限なし | ○ | 一般社団法人運営・経産省認定機関 |
| 土建くん | 2社間 | 最短即日 | 要問合せ | 要問合せ | ○ | 建設業特化型・注文書対応 |
| ベストファクター | 2社間/3社間 | 最短即日 | 2%~20% | 30万~1億円 | ○ | 注文書ファクタリング対応・建設業利用率が高い |
| アクセルファクター | 2社間 | 最短即日 | 2%~20% | 30万~1億円 | △ | 審査通過率93%・個人事業主にも対応 |
| PMG | 2社間/3社間 | 最短即日 | 要問合せ | 制限なし | △ | 年間契約件数7,800件超の豊富な実績 |
| トップ・マネジメント | 2社間/3社間 | 最短即日 | 1%~12.5% | 30万~3億円 | ○ | 注文書・見積書でも対応可能 |
| ペイトナーファクタリング | 2社間 | 最短10分 | 10% | 1万~150万円程度 | × | 少額対応・一人親方やフリーランス向け |
| ラボル | 2社間 | 最短60分 | 10% | 1万~ | × | 新規取引先の売掛金もOK・24時間365日対応 |
| S-COM | 2社間 | 最短即日 | 要問合せ | 要問合せ | ○ | 建設業に強い・注文書ファクタリング対応 |
※手数料率・入金スピードなどは売掛先の信用力や取引条件によって変動いたします。最新情報は各社の公式サイトをご確認ください。
この比較表を踏まえて、目的別のおすすめを簡単にまとめますと、以下のようになります。
今日中に資金を調達したい方には、最短2時間で入金実績のあるビートレーディングやQuQuMoが適しています。オンライン完結で来店不要のため、全国どこからでもスピーディーに利用できるのが強みです。
建設業の事情をよく理解してもらいたい方には、建設業界専門のけんせつくんや土建くん、S-COMがおすすめです。建設業出身のスタッフが在籍しているため、支払サイトの長さや注文書買取の必要性など、業界特有の事情を汲んだ対応が期待できます。
安全性・信頼性を最優先したい方には、一般社団法人として運営されている日本中小企業金融サポート機構が安心でしょう。経済産業省の認定を受けた経営革新等支援機関でもあるため、悪徳業者に対する不安を抱えている方にも適した選択肢です。
建設業におすすめのファクタリング会社12選【詳細解説】
ここからは、先ほどの比較表でご紹介した12社について、それぞれの特徴やメリット、注意点を詳しく解説していきます。建設業の経営者の方にとって特に重要なポイントを中心にまとめていますので、自社に合ったファクタリング会社を見つける際の参考にしていただければと思います。
ビートレーディング(累計買取額1,550億円超・最短2時間入金)
ビートレーディングは、累計利用社数7.1万社以上、累計買取債権額1,550億円を超える業界トップクラスの実績を持つファクタリング会社です。建設業からの利用者が特に多いことでも知られており、支払サイトの長い売掛金や高額な工事代金にも柔軟に対応していただけます。
最大の魅力は、申込から入金までが最短2時間というスピード感です。必要書類は「請求書などの売掛債権に関する資料」と「入出金の確認ができる通帳のコピー(直近2か月分)」のわずか2点。オンラインで契約が完結するため、来店の手間もかかりません。また、東京・仙台・大阪・福岡に営業所があり、対面での契約にも対応しているのは安心感があるポイントです。
手数料は2社間ファクタリングで4%~12%程度、3社間ファクタリングで2%~9%程度が目安とされています。買取金額に上限がなく、1万円から7億円までの買取実績があるため、小口の売掛金から大型工事の請負代金まで幅広く対応していただけるのが心強いですよね。注文書ファクタリングにも対応しているため、工事の受注段階(請求書発行前)でも資金化が可能です。
ただし注意点として、ビートレーディングの注文書ファクタリングは請求書ファクタリングと比べて入金までに時間がかかる場合がある点は覚えておいていただきたいと思います。即日入金を希望される場合は、請求書による2社間ファクタリングを選択されるのがよいでしょう。
QuQuMo(手数料1%~・オンライン完結で最短2時間)
QuQuMo(ククモ)は、手数料1%~という業界最安水準のコストパフォーマンスが魅力のファクタリングサービスです。申込から入金まですべてオンラインで完結し、最短2時間での資金化を実現しています。
建設業の経営者の方にとって特に嬉しいのが、必要書類の少なさです。通帳のコピーと請求書のわずか2点で申込ができるため、決算書や確定申告書など準備に時間のかかる書類が不要なのは大きなメリットといえるでしょう。買取金額に上限がなく、少額から高額まで柔軟に対応していただけます。
一方で、QuQuMoは2社間ファクタリング専門のサービスとなっているため、3社間ファクタリングを希望される方には向いていません。また、注文書ファクタリングへの対応は限定的ですので、工事の受注段階での資金化を希望される場合は、ビートレーディングやけんせつくんなど、注文書対応の会社も併せて検討されることをおすすめいたします。
手数料の上限が14.8%と明示されている点は、透明性の面で評価できるポイントです。金融庁も注意喚起しているように、手数料の上限が不明確なファクタリング会社には注意が必要ですので、こうした情報が公開されている会社を選ぶことが安心につながります。
けんせつくん(建設業界専門・業界出身スタッフが対応)
けんせつくんは、その名の通り建設業界に特化したファクタリングサービスです。建設業界出身のスタッフが在籍しているため、「支払サイトが長い」「材料費の立替が大きい」「注文書の段階で資金が欲しい」といった建設業特有の事情を深く理解した上で対応していただけるのが最大の強みです。
最短2時間での入金に対応しており、注文書ファクタリングにも対応しているため、工事の受注段階から資金を調達できるのは建設業者にとって非常にありがたいポイントではないでしょうか。具体的な手数料率は公式サイトには明示されていないため、見積もりを依頼して確認する必要がありますが、建設業に特化しているぶん、業界の商慣習を踏まえた適切な条件を提示してもらえる可能性が高いでしょう。
中小企業庁の統計でも、建設業は他業種と比べて支払サイトが長い傾向にあることが示されています。こうした業界の構造を理解したうえでサービスを提供してくれる業界特化型の会社は、初めてファクタリングを利用する建設業の方にとって心強い存在です。
日本中小企業金融サポート機構(一般社団法人運営・経産省認定で安心)
一般社団法人 日本中小企業金融サポート機構は、営利を目的としない一般社団法人が運営するファクタリングサービスで、経済産業省の認定を受けた経営革新等支援機関でもあります。ファクタリング業界には残念ながら悪徳業者も存在するなかで、こうした公的な裏付けがあることは、安全性を重視する経営者の方にとって非常に安心感のあるポイントです。
手数料は1.5%~10%と、業界の中でも良心的な水準に設定されています。2社間・3社間の両方に対応しており、注文書ファクタリングも可能です。入金スピードは最短3時間とされており、即日での資金調達も十分に実現できるスピード感です。
また、ファクタリングだけでなく資金繰りに関する総合的な相談にも対応しているため、「ファクタリングを利用すべきかどうか迷っている」という段階の経営者の方も、まずは相談してみる価値があるでしょう。買取可能額にも上限がなく、建設業の大型工事案件にも対応していただけます。
土建くん(建設業特化型の専門サービス)
土建くんは、建設業に特化したファクタリングサービスで、業界特有の資金繰り課題に精通したスタッフが対応してくれるのが特徴です。注文書ファクタリングにも対応しているため、工事を受注した段階で資金化が可能です。
建設業では、元請会社から注文書を受け取ってから実際の入金まで数か月~半年以上かかることも珍しくありません。国土交通省も建設業の支払条件の適正化を推進していますが、現実にはまだ長い支払サイトが業界の慣習として残っています。土建くんのような業界特化型のサービスであれば、こうした事情を理解したうえで審査・買取を行ってくれるため、スムーズに手続きが進みやすいのが利点です。
具体的な手数料率や買取可能額は公式サイトに明示されていないため、まずは問い合わせをして見積もりを取ることをおすすめいたします。複数社から見積もりを取り、条件を比較したうえで契約されるのが安全です。
ベストファクター(注文書ファクタリング対応・建設業の利用率が高い)
ベストファクターは、利用者の業種別構成で建設業が最も高い割合を占めるファクタリング会社です。注文書ファクタリングに対応しているため、工事を受注した段階で資金化が可能な点が建設業者にとって大きなメリットです。
手数料は2%~20%とされており、2社間・3社間の両方に対応しています。買取可能額は30万円~1億円の範囲で、中小規模の建設業者にとって使いやすい金額設定といえるでしょう。即日入金にも対応しており、午前中に申込を完了させれば当日中の資金化が見込めます。
注意点としては、手数料の上限が20%とやや高めに設定されている点です。実際に適用される手数料率は売掛先の信用力や取引条件によって異なりますが、必ず見積もり段階で手数料率の上限を確認し、他社と比較したうえで判断されることをおすすめいたします。金融庁の注意喚起ページでも、手数料が不当に高い業者への注意が呼びかけられています。
アクセルファクター(審査通過率93%・個人事業主にも対応)
アクセルファクターは、審査通過率93%を公表しているファクタリング会社です。この数字は業界の中でも高い水準であり、「審査に通るか不安」という建設業の経営者の方にとって心強い選択肢といえるでしょう。
個人事業主にも対応しているため、一人親方や小規模の建設業者の方も利用しやすいのがポイントです。手数料は2%~20%、買取可能額は30万円~1億円となっています。入金スピードは最短即日で、原則として即日対応を心がけているとのことです。
全国銀行協会のデータによれば、建設業は銀行融資の審査においてリスクの高い業種として見られることがあります。一方で、ファクタリングは利用者本人の信用力ではなく売掛先(元請会社)の信用力を主に審査するため、赤字決算や税金の滞納がある場合でも利用できる可能性があるのが大きな違いです。
PMG(年間7,800件超の実績・大型案件にも対応)
PMGは、年間契約件数7,800件以上という豊富な取引実績を持つファクタリング会社です。2社間・3社間の両方に対応しており、買取可能額に上限がないため、大型の建設工事案件にも対応していただけるのが強みです。
建設業・運送業・製造業など、さまざまな業種の売掛債権を取り扱った実績があり、業種ごとの課題に合わせた柔軟な対応が期待できます。入金スピードは最短即日とされており、急な資金需要にも対応可能です。
具体的な手数料率は公開されていないため、見積もり依頼時に確認する必要があります。複数社と比較検討される際の一社として、見積もりを取ってみるとよいでしょう。東京商工リサーチのデータなどで売掛先の信用力をあらかじめ確認しておくと、審査がスムーズに進む可能性があります。
トップ・マネジメント(注文書・見積書でも利用可能)
トップ・マネジメントは、注文書だけでなく見積書の段階でもファクタリングが利用できるユニークなサービスを提供しています。建設業では、見積もり段階から材料の仕入れや人員の確保が必要になるケースも多いため、この早い段階での資金化は非常に実用的です。
手数料は1%~12.5%と、上限が比較的低めに設定されている点が魅力です。買取可能額は30万円~3億円と幅広く、2社間・3社間の両方に対応しています。入金スピードも最短即日で、急な資金ニーズにも応えてくれます。
注文書や見積書でのファクタリングは通常の請求書ファクタリングと比べて審査がやや厳しくなる傾向がありますが、経済産業省が債権譲渡の活用促進を推進していることもあり、こうしたサービスは今後ますます充実していくことが期待されます。
ペイトナーファクタリング(最短10分入金・少額から対応)
ペイトナーファクタリングは、最短10分という驚異的なスピードでの入金を実現しているファクタリングサービスです。一人親方やフリーランスの建設業者の方が、少額の売掛金を素早く現金化したい場合に最適な選択肢といえます。
手数料は一律10%とシンプルでわかりやすく、買取可能額は1万円程度の少額から対応しています。「今月の材料費の支払いに数十万円が足りない」というような、比較的小規模な資金ニーズに応えてくれるサービスです。
ただし、注文書ファクタリングには対応しておらず、買取可能額の上限もあるため、大型工事の資金調達には向いていません。国税庁の確定申告関連の情報も参考にしながら、ファクタリングの利用額と手数料を適切に経費処理することも忘れないようにしていただきたいと思います。
ラボル(新規取引先の売掛金もOK・24時間365日対応)
ラボルは、24時間365日いつでも申込が可能で、最短60分での入金に対応しているファクタリングサービスです。フリーランスや個人事業主に特化したサービスとなっており、一人親方の建設業者の方に適しています。
ラボルの大きな特徴は、新規の取引先(過去に入金実績のない売掛先)の売掛金でも買取対象となる点です。新しい元請会社から初めて仕事を受注した場合でも、ファクタリングによる資金化が可能なのは他社にはないメリットです。手数料は一律10%とわかりやすく、1万円からの少額利用にも対応しています。
一方で、注文書ファクタリングには対応していないため、受注段階での資金化はできません。また、法人向けの大型案件には向いていないサービスですので、中小企業庁が提供する他の資金調達手段の情報も合わせて検討されることをおすすめいたします。
S-COM(建設業に強い・注文書ファクタリング対応)
S-COMは、建設業を含むさまざまな業種の売掛債権に対応しているファクタリング会社で、注文書ファクタリングにも対応しています。建設業の支払サイトが長い売掛金にも柔軟に対応してくれるため、工期の長い案件を抱えている建設業者の方にとって頼りになる存在です。
2社間ファクタリングで最短即日の入金に対応しており、売掛先に知られることなく資金調達が可能です。具体的な手数料率や買取可能額は公開されていないため、見積もり依頼時に確認する必要がありますが、建設業への理解が深い会社として業界内での評価は高い傾向にあります。
ファクタリング会社を選ぶ際には、必ず複数社から見積もりを取り、手数料率や契約条件を比較することが大切です。法務省が管轄する債権譲渡登記の手続きが必要になるケースもありますので、登記費用が手数料に含まれているかどうかも確認しておきましょう。
建設業者がファクタリング会社を選ぶ7つのチェックポイント
建設業の経営者の方がファクタリング会社を選ぶ際には、一般的な選定基準に加えて、建設業ならではの視点で確認すべきポイントがあります。ここでは、安心かつお得にファクタリングを活用するための7つのチェックポイントを解説していきます。
チェック1:注文書ファクタリングに対応しているか
建設業でファクタリングを利用する最大のメリットのひとつが、注文書(発注書)の段階で資金化できる「注文書ファクタリング」の存在です。経済産業省も中小企業の資金調達手段の多様化を推進しており、注文書による債権譲渡はその一環として注目されています。
通常のファクタリングでは、工事が完了して請求書を発行した段階でないと利用できません。しかし建設業の場合、工事を受注してから完工するまでに数か月かかることも珍しくなく、その間の材料費や人件費の立替が大きな資金負担となります。注文書ファクタリングに対応している会社を選べば、受注段階で前金のように資金を確保できるため、資金繰りの安定化に大きく貢献してくれます。
今回ご紹介した12社の中では、ビートレーディング、けんせつくん、土建くん、ベストファクター、トップ・マネジメント、S-COMなどが注文書ファクタリングに対応しています。
チェック2:建設業界での買取実績・専門知識があるか
ファクタリング会社によって、得意とする業種や取引の経験値には大きな差があります。建設業は「支払サイトが長い」「注文書による取引が多い」「季節や天候によって工期が変動する」といった特有の事情があるため、建設業界での取引実績が豊富な会社を選ぶことが重要です。
中小企業庁の調査でも、建設業は他業種と比べて資金繰りが悪化しやすい業種として挙げられています。けんせつくんや土建くんのように建設業に特化したサービスを提供している会社や、ビートレーディングのように建設業の利用実績が多い会社であれば、業界の商慣習を理解したうえで適切な条件を提示してもらえる可能性が高くなります。
チェック3:手数料の上限が明示されているか
ファクタリングの手数料率は、売掛先の信用力や取引金額、支払期日までの日数などによって変動します。一般的な相場として、2社間ファクタリングで5%~18%程度、3社間ファクタリングで1%~9%程度が目安です。
ここで重要なのが、金融庁も注意喚起しているように、手数料の上限が明確に示されているかどうかを確認することです。「手数料1%~」とだけ記載されていて上限が不明な会社よりも、「手数料2%~12%」のように上限まで明示されている会社のほうが安心して利用できます。見積もりの段階で、手数料率だけでなく登記費用や事務手数料など、すべての費用の内訳を確認しておくことが大切です。
チェック4:入金スピードは即日対応か
建設業では、「材料の仕入れ先への支払期日が迫っている」「職人への日当を支払わなければならない」など、急を要する資金需要が発生することが少なくありません。そのため、入金スピードは最短即日に対応しているかどうかが重要なチェックポイントです。
ただし、「最短即日」と謳っていても、実際には「午前中に書類が揃った場合に限る」「初回利用は翌日になる場合がある」といった条件がつく場合もあります。確実に即日入金を希望される場合は、午前中のなるべく早い時間に申込を完了させ、必要書類を事前にすべて準備しておくことが大切です。
チェック5:買取限度額は工事規模に対応しているか
建設業の工事代金は、数十万円の小規模工事から数千万円~数億円の大型工事まで幅広い金額帯にわたります。そのため、自社が資金化したい売掛金の金額に対応できる買取限度額を持つファクタリング会社を選ぶ必要があります。
帝国データバンクのデータによれば、建設業の中小企業の平均的な売上規模からすると、数百万円~数千万円程度のファクタリング利用が多いと考えられます。ビートレーディングやQuQuMo、日本中小企業金融サポート機構、PMGなどは買取金額に上限を設けていないため、大型案件にも対応可能です。一方、ペイトナーファクタリングやラボルは少額特化型のサービスですので、一人親方や小規模事業者向けとお考えください。
チェック6:2社間ファクタリングで売掛先に知られず利用できるか
ファクタリングの利用を売掛先(元請会社)に知られたくないという建設業者の方は多いのではないでしょうか。「資金繰りが厳しいのではないか」と思われることで、今後の取引に悪影響が出ることを心配されるのは当然のことです。
2社間ファクタリングであれば、売掛先への通知なしで利用できるため、取引先に知られるリスクが低くなります。一方、3社間ファクタリングは売掛先の承諾が必要なため手数料は安くなりますが、利用の事実が売掛先に伝わります。
ただし、2社間ファクタリングでも法務省が管轄する債権譲渡登記が必要になるケースがあり、登記情報は原則として公開されます。もっとも、売掛先が積極的に登記情報を調べることは実務上ほとんどありませんので、過度に心配する必要はないでしょう。
チェック7:一般社団法人や経産省認定など信頼性の裏付けがあるか
ファクタリング業界は、残念ながら法整備が十分とはいえない状態が続いており、悪徳業者が紛れ込みやすい環境にあります。そのため、会社の信頼性を客観的に裏付ける要素があるかどうかを確認することが非常に大切です。
具体的には、以下のような要素があると安心です。
一般社団法人や公益法人としての運営形態であるか、経済産業省の認定を受けた経営革新等支援機関であるか、法人番号が公開されているか、所在地や代表者名が明確に記載されているか、そして実際のオフィスが存在するかどうか、といった点を確認しましょう。
今回ご紹介した12社の中では、日本中小企業金融サポート機構が一般社団法人として運営されており、経産省の認定も受けています。また、ビートレーディングは累計7.1万社の利用実績を公表しており、こうした透明性の高さも信頼性の指標となります。
なぜ建設業はファクタリングと相性が良いのか?5つの理由
「ファクタリングは建設業に向いている」と言われることが多いのですが、その理由を具体的に理解されている方は意外と少ないかもしれません。ここでは、建設業とファクタリングの相性が良い5つの理由を、最新の業界データとともに解説していきます。
冒頭でもお伝えした通り、帝国データバンクの調査によれば、2025年の建設業の倒産件数は2,021件で、前年比6.9%増という深刻な数字でした。倒産の背景には「物価高」に起因するものが240件、「人手不足」に起因するものが113件と、コスト増に耐えきれず資金繰りが悪化する「コスト倒れ」が加速している現状があります。こうした厳しい環境のなかで、ファクタリングが建設業の資金繰り改善に有効な手段となりうる理由を見ていきましょう。
理由1:支払サイトが60~120日と長く、入金までの「空白期間」が生じやすい
建設業は他の業種と比べて、支払サイト(売掛金の入金までの期間)が非常に長いことが特徴です。一般的な商取引では30日~60日程度の支払サイトが多いのに対し、建設業では60日~120日、場合によってはそれ以上かかることも珍しくありません。
国土交通省も建設業の適正な支払条件の確保に向けた取組を進めていますが、特に下請業者の場合、元請会社の支払スケジュールに従わざるを得ないのが現実です。ファクタリングを利用すれば、この長い支払サイトの「空白期間」を埋めることができ、安定したキャッシュフローを維持できるようになります。
理由2:材料費・人件費の「立替構造」で手元資金が常に不足しがち
建設業特有の問題として、工事に着手した段階から材料費や人件費、重機のリース代などの支出が先行する「立替構造」があります。工事が完了して請求書を発行し、実際に入金されるまでの間、これらのコストはすべて自社で負担しなければなりません。
東京商工リサーチのデータによれば、建設業は売上規模に対して運転資金の負担が大きい業種のひとつとされています。ファクタリングを活用して売掛金を早期に現金化すれば、立替負担を軽減し、次の工事の受注にも余裕を持って対応できるようになります。
理由3:売掛先(元請会社)の信用力が高いため審査に通りやすい
ファクタリングの審査では、利用者自身の信用力よりも、売掛先(元請会社や発注者)の信用力が重視されます。建設業の場合、売掛先が大手ゼネコンや公共機関であるケースが多く、こうした信用力の高い売掛先への売掛金は、ファクタリング会社にとってリスクの低い優良債権として評価されます。
つまり、たとえ自社が赤字決算や税金の滞納状態にあったとしても、売掛先の信用力が高ければファクタリングの審査に通る可能性が十分にあるということです。全国銀行協会が公表する情報によれば、銀行融資は借入者自身の信用情報を厳しく審査しますが、ファクタリングはこれとは根本的に異なる仕組みであるため、銀行融資が難しい場合の代替手段として有効に機能するのです。
理由4:信用情報に影響せず、銀行融資との併用が可能
ファクタリングは法的には「売掛債権の売買(債権譲渡)」であり、借入(融資)ではありません。そのため、CICやJICCなどの信用情報機関に利用履歴が記録されることはなく、信用情報に一切影響しないのが大きなメリットです。
銀行融資とファクタリングを併用しても、融資の審査に悪影響を与えることはありません。実際に、「銀行融資で中長期的な運転資金を確保しつつ、短期的な資金需要にはファクタリングで対応する」というかたちで両方を上手に使い分けている建設業者の方も多くいらっしゃいます。
理由5:元請会社の倒産リスク(未回収リスク)をヘッジできる
建設業界では、元請会社が突然倒産し、下請業者が工事代金を回収できなくなるという事態が残念ながら起きています。帝国データバンクのデータによれば、2025年の建設業の倒産は大型案件も含めて増加傾向にあり、下請業者にとって連鎖倒産のリスクは看過できない問題です。
ファクタリング(特に「償還請求権なし」のノンリコース契約)を利用していれば、仮に売掛先が倒産した場合でも、すでにファクタリング会社から受け取った資金を返還する必要はありません。つまり、ファクタリングには売掛金の未回収リスクをヘッジする効果があるのです。ただし、償還請求権のある契約の場合はこの限りではありませんので、契約時には必ず「償還請求権なし(ノンリコース)」であることを確認してください。
【独自解説】工事段階別に見る最適なファクタリングの種類
建設業のファクタリングを語るうえで見落とされがちなのが、「工事のどの段階で、どの種類のファクタリングを使うべきか」という視点です。ここでは、建設工事の進行段階に応じた最適なファクタリングの活用法を、独自の切り口で整理していきます。
着工前・受注段階 → 注文書ファクタリングで前金を確保する
工事を受注し、元請会社から注文書(発注書)を受け取った段階で利用できるのが「注文書ファクタリング」です。まだ工事に着手していない段階で資金を確保できるため、材料の仕入れや人員の手配に必要な前金を手元に用意することができます。
経済産業省は中小企業の資金調達手段の多様化を推進しており、債権譲渡を活用した早期の資金化はその一環として位置づけられています。注文書ファクタリングに対応している会社としては、ビートレーディング、けんせつくん、トップ・マネジメント、ベストファクターなどがあります。
注意点としては、注文書ファクタリングは請求書ファクタリングと比べて手数料がやや高くなる傾向があることです。これは、工事が完了する前の段階で債権を買い取るため、ファクタリング会社側のリスクが高くなることに起因しています。とはいえ、着工前に必要な資金を確保できるメリットは非常に大きいため、手数料とのバランスを見ながら活用を検討されるとよいでしょう。
施工中 → 出来高請求を活用した中間資金化
建設業では、大型工事の場合に「出来高払い」(工事の進捗に応じた中間支払い)の契約になることがあります。国土交通省も適正な出来高払いの推進を通じて下請業者の資金繰り改善を後押ししていますが、実際には出来高請求から入金までにも一定の期間がかかるケースが多くあります。
施工中に出来高請求書を発行した段階であれば、通常の請求書ファクタリングと同様に売掛金を現金化することが可能です。長期にわたる工事であっても、工事の節目ごとにファクタリングを活用することで、キャッシュフローの谷を作らない運用が実現できます。
完工後 → 請求書ファクタリングで即日入金を実現する
工事が完了し、元請会社に請求書を発行した段階で利用するのが、最も一般的な「請求書ファクタリング」です。e-Gov法令検索で確認できる民法の規定に基づく債権譲渡として、法的にも確立された仕組みです。
請求書ファクタリングは注文書ファクタリングと比べて手数料が低い傾向にあり、審査も通りやすいのが特徴です。「工事が完了したのに、入金は2か月先」という建設業特有の資金ギャップを埋めるために、最も広く利用されているファクタリングの形態です。
下請け保護 → 国の助成付き保証ファクタリング(下請債権保全支援事業)の活用
競合サイトではあまり詳しく触れられていませんが、国が保証料の一部を助成してくれる「保証ファクタリング」という制度があることをご存じでしょうか。
国土交通省と連携して実施されている「下請債権保全支援事業」は、下請建設企業が元請会社の倒産リスクに備えるための制度です。三菱UFJファクターなどのファクタリング会社が保証を引き受け、下請企業が支払う保証料の一部が国によって助成されるため、通常の保証ファクタリングよりも低コストで利用できるのが大きなメリットです。
保証ファクタリングは、売掛金を売却するのではなく、売掛金の回収を「保証」してもらう仕組みです。元請会社が倒産した場合に保証金が支払われるため、売掛金の未回収リスクを最小限に抑えることができます。特に、大手元請会社の経営状況に不安がある場合や、公共工事の下請けで大きな金額の債権を抱えている場合には、非常に有効な選択肢といえるでしょう。
建設業のファクタリング利用の流れと必要書類
ファクタリングの利用を検討しているけれど、「具体的にどんな手順で進めるの?」「どんな書類が必要なの?」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。ここでは、建設業者がファクタリングを利用する際の一般的な流れと必要書類を、ステップごとに解説していきます。
ステップ1:ファクタリング会社の選定・申込
まずは、本記事でご紹介したような複数のファクタリング会社に問い合わせを行い、見積もりを取ることから始めましょう。中小企業庁の資金調達ガイドでも、複数の選択肢を比較検討することが推奨されています。
申込は多くの会社がオンラインで受け付けており、公式サイトのフォームや電話、メール、LINEなどから問い合わせが可能です。この段階では、売掛金の金額、売掛先の情報、入金希望日などの基本情報を伝えるだけで大丈夫です。
ステップ2:必要書類の準備と提出
ファクタリングの審査に必要な書類は会社によって異なりますが、一般的に求められる書類は以下の通りです。
まず、売掛債権の証明書類として、請求書や注文書(発注書)、工事請負契約書などが必要になります。次に、入出金の確認書類として、直近2~3か月分の銀行通帳のコピーまたは入出金明細が求められます。また、本人確認書類として、法人の場合は登記簿謄本や印鑑証明書、個人事業主の場合は運転免許証などの身分証明書が必要です。さらに、事業実態の確認書類として、国税庁に提出した確定申告書や決算書を求められることもありますが、会社によっては不要なケースもあります。
即日入金を希望される場合は、これらの書類を事前にすべて準備しておき、午前中のなるべく早い時間に提出することがポイントです。
ステップ3:審査~契約~入金
書類を提出すると、ファクタリング会社による審査が行われます。審査では主に売掛先の信用力が確認され、早いところでは最短30分で結果が出ます。
審査に通過すると、契約手続きに進みます。契約書には手数料率、買取金額、償還請求権の有無などが記載されていますので、必ず内容を確認してから署名してください。特に、「償還請求権なし(ノンリコース)」であることの確認は絶対に欠かさないようにしていただきたい点です。法務省が管轄する債権譲渡登記が必要な場合は、登記手続きも併せて行われます。
契約が完了すると、指定した銀行口座に買取代金(売掛金額から手数料を差し引いた金額)が振り込まれます。
ステップ4:売掛先からの入金後の精算
ファクタリング契約後、売掛先から入金があった際の対応は、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングで異なります。
2社間ファクタリングの場合は、売掛先からの入金を一旦自社で受け取り、速やかにファクタリング会社に送金します。e-Gov法令検索で確認できる民法の規定に基づき、債権譲渡後の回収金はファクタリング会社に帰属するため、入金後の送金を怠ることのないよう十分に注意してください。
3社間ファクタリングの場合は、売掛先からファクタリング会社に直接入金されるため、自社での送金手続きは不要です。
建設業がファクタリングを利用するメリット・デメリット
ファクタリングには多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。建設業の経営者の方が冷静に判断できるよう、メリットとデメリットの両面を正直にお伝えしていきます。
メリット①:最短即日で資金調達が可能
銀行融資の場合、申込から融資実行までに数週間~数か月かかることが一般的ですが、ファクタリングであれば最短即日で資金を手にすることができます。「今週中に材料費を支払わなければならない」「来月の給与支払いに資金が足りない」といった急な資金需要に対して、迅速に対応できるのは建設業にとって非常に大きなメリットです。
特に、ビートレーディングやQuQuMoなどは最短2時間での入金実績があり、朝に申込を完了させれば午前中に資金を受け取れる可能性もあります。
メリット②:負債にならず銀行評価に影響しない
ファクタリングは借入ではなく売掛債権の売却であるため、貸借対照表(バランスシート)上の負債が増加しません。全国銀行協会の基準に基づく銀行の融資審査においても、ファクタリングの利用はマイナスに評価されることがないため、銀行融資との併用が可能です。
建設業許可の維持にあたっても、財産的基礎の要件(自己資本額や流動比率など)は重要な指標です。ファクタリングを活用して負債を増やさずに資金を調達することで、こうした要件への影響を最小限に抑えることができます。
メリット③:担保・保証人なしで利用できる
ファクタリングは売掛債権そのものを売却するサービスであるため、不動産などの担保や保証人を求められることは原則としてありません。日本政策金融公庫の融資制度なども有効な資金調達手段ですが、担保や保証人が必要になるケースが多い点と比較すると、ファクタリングの手軽さは大きなメリットといえるでしょう。
特に、創業間もない建設業者や一人親方の場合、担保となる資産を十分に持っていないケースも多いため、無担保・無保証で利用できるファクタリングは非常にありがたい存在です。
デメリット①:手数料が銀行融資より高い
ファクタリングの最大のデメリットは、手数料が銀行融資の金利と比べて高いことです。銀行融資の金利が年1%~3%程度であるのに対し、ファクタリングの手数料は2社間で5%~18%程度と、大きな差があります。
ただし、この比較には注意が必要です。銀行融資の金利は「年率」で表示されるのに対し、ファクタリングの手数料は「1回の取引あたり」の料率です。支払サイトが2か月の売掛金にファクタリングを利用して手数料が10%だった場合、年率に換算すると約60%相当になることを認識しておく必要があります。
ファクタリングはあくまで緊急時の資金調達手段として位置づけ、恒常的な利用は避けるのが賢明な使い方です。金融庁もファクタリングの利用にあたっては手数料の負担を十分に考慮するよう注意喚起を行っています。
デメリット②:繰り返し利用すると利益を圧迫する
ファクタリングを毎月のように繰り返し利用していると、手数料の累積が利益を大幅に圧迫してしまいます。例えば、毎月500万円の売掛金をファクタリングし、手数料率が10%であれば、月50万円、年間600万円もの手数料が発生することになります。
中小企業庁が提供する経営改善支援の情報なども参考にしながら、ファクタリングを利用している間に並行して資金繰りの根本的な改善策(支払サイトの交渉、コスト削減、銀行融資の検討など)を進めることが大切です。ファクタリングはあくまで「つなぎ」の手段として活用し、依存しすぎないことが経営を守る鍵となります。
デメリット③:売掛先の信用度によっては利用できない場合がある
ファクタリングの審査では売掛先の信用力が重視されるため、売掛先が小規模な企業であったり、経営状況に不安がある場合には、審査に通らないことがあります。
帝国データバンクや東京商工リサーチといった信用調査会社のデータベースに掲載されていない小規模な売掛先の場合や、個人事業主が個人を相手に発行した請求書の場合は、審査が厳しくなる傾向があります。このような場合は、複数のファクタリング会社に申込を行い、審査の結果を比較することをおすすめいたします。
【独自コスト分析】ファクタリング手数料の実質コストを計算してみた
「手数料〇%」という数字だけを見ても、実際にどれくらいのコスト負担になるのかイメージしにくいという方も多いのではないでしょうか。ここでは、建設業でよくある取引例を使って、ファクタリングの実質コストを具体的に計算してみます。
手数料率5%・10%・15%の場合の実質コスト比較
以下は、売掛金500万円をファクタリングした場合の手数料率別コスト比較です。
| 項目 | 手数料率5% | 手数料率10% | 手数料率15% |
|---|---|---|---|
| 売掛金額 | 500万円 | 500万円 | 500万円 |
| 手数料額 | 25万円 | 50万円 | 75万円 |
| 手取り額 | 475万円 | 450万円 | 425万円 |
| 支払サイト60日の場合の年利換算 | 約30% | 約60% | 約90% |
| 支払サイト90日の場合の年利換算 | 約20% | 約40% | 約60% |
この表からわかるように、手数料率が5%と15%では手取り額に50万円もの差が生じます。また、年利に換算すると、銀行融資(年1%~3%)とは比較にならないほど高コストであることがわかります。
金融庁はファクタリングと貸金業法の関係について注意喚起を行っており、不当に高い手数料を設定するファクタリング会社は、実質的に違法な貸付を行っている可能性があるとしています。手数料が20%を大幅に超えるような提示を受けた場合には、利用を控えることをおすすめいたします。
3社間ファクタリングなら手数料を大幅に抑えられるケースも
「売掛先にファクタリングの利用を知られてもかまわない」という場合は、3社間ファクタリングを選ぶことで手数料を大幅に抑えられる可能性があります。一般的に、3社間ファクタリングの手数料は1%~9%程度と、2社間の半分以下になるケースもあります。
3社間の場合は売掛先の承諾が必要なため手続きに時間がかかりますが、元請会社との関係性が良好で、ファクタリングの利用について理解を得られる場合には積極的に検討する価値があるでしょう。
「手数料が安い=良い」ではない?総合コストの考え方
手数料率だけに注目しがちですが、実際の総コストには手数料以外の費用も含まれることがあります。具体的には、債権譲渡登記費用(司法書士報酬を含め3万円~8万円程度)、事務手数料、振込手数料などが発生するケースがあるのです。
中小企業庁の情報提供ページでも、資金調達の際には表面上のコストだけでなく総合的なコストを比較することが推奨されています。見積もりの段階で「手数料以外に発生する費用はありますか?」と必ず確認し、総コストで比較検討するようにしてください。
悪徳ファクタリング業者の見分け方【建設業者が狙われやすい手口】
ファクタリング業界には残念ながら悪徳業者が存在しており、特に資金繰りに困っている建設業者はターゲットにされやすい傾向があります。ここでは、金融庁や警察庁の注意喚起情報をもとに、悪徳業者の見分け方を具体的に解説していきます。
注意1:「審査なし」「即日OK」を過剰に謳う業者は危険信号
「審査なし」「誰でもOK」「ブラックでも利用可能」といった文言を過度に強調する業者には注意が必要です。金融庁のファクタリングに関する注意喚起ページでも警告されているように、正当なファクタリング会社であれば、売掛先の信用調査を含む審査は必ず実施されます。
建設業者の方が「今すぐ資金が必要」という切迫した状況にあるとき、こうした甘い言葉に惹かれてしまう気持ちは理解できます。しかし、審査なしで取引を持ちかける業者は、法外な手数料を請求したり、実質的に違法な貸付を行う偽装ファクタリング業者である可能性が極めて高いのです。
注意2:償還請求権ありの契約は「実質的な貸付」にあたる可能性
「償還請求権あり」の契約とは、売掛先が支払えなかった場合に、利用者が買戻しの義務を負う契約のことです。e-Gov法令検索で確認できる貸金業法の規定によれば、このような契約は実質的に「売掛金を担保にした貸付」と見なされる可能性があり、ファクタリングを名乗っていても貸金業の登録が必要になるケースがあります。
正当なファクタリング(ノンリコース契約)であれば、売掛先の未払いリスクはファクタリング会社が負担します。契約書に「償還請求権あり」と記載されている場合は、その業者が貸金業登録を行っているかどうかを確認し、登録がない場合は利用を控えることを強くおすすめいたします。
注意3:契約前の高額手数料請求・担保要求は違法業者の特徴
ファクタリングの利用にあたって、契約前にコンサルティング料や審査費用などの名目で高額な料金を請求されたり、不動産や自動車などの担保を求められたりする場合は、悪徳業者である可能性が非常に高いです。
警察庁はヤミ金融に関する注意喚起のなかで、ファクタリングを装った違法な貸付行為が増加していることを指摘しています。正当なファクタリング会社であれば、審査や見積もりは無料で行われ、担保を求められることもありません。少しでもおかしいと感じた場合は、契約を見送り、別の会社に相談されることをおすすめいたします。
注意4:給与ファクタリングは貸金業にあたり、無登録は違法
個人の給与を債権として「買い取る」と称する「給与ファクタリング」は、金融庁の見解により「実質的な貸付」であると判断されています。給与ファクタリングを無登録で行う業者は違法業者ですので、絶対に利用しないでください。
消費者庁も消費者向けの注意喚起を行っており、給与ファクタリングに関するトラブルが増加していることを警告しています。建設業の従業員の方が個人的に利用を検討されるケースもあるかもしれませんが、こうしたサービスには手を出さないよう、社内でも注意を呼びかけていただきたいと思います。
よくある質問
Q1. 一人親方(個人事業主)でもファクタリングを利用できる?
A:はい、一人親方や個人事業主の方でもファクタリングは利用可能です。
ペイトナーファクタリングやラボルは一人親方・フリーランス向けに特化したサービスを提供しており、少額の売掛金からでも利用できます。また、ビートレーディングやアクセルファクターなども個人事業主からの申込に対応しています。ただし、売掛先が個人(個人間取引)の場合は対応していないケースが多いため、元請会社が法人であることが基本的な条件となります。経済産業省も、個人事業主を含む中小企業者の資金調達手段としてファクタリングの活用を後押ししています。
Q2. 売掛先(元請会社)にバレずにファクタリングできる?
A:2社間ファクタリングを選べば、原則として売掛先に知られることなく利用できます。
2社間ファクタリングは利用者とファクタリング会社の2者間で完結するため、売掛先への通知は不要です。ただし、法務省が管轄する債権譲渡登記が必要になるケースがあり、登記情報は原則公開されます。しかし、実務上、売掛先が積極的に登記情報を確認することはほとんどないため、過度な心配は不要でしょう。一方、3社間ファクタリングの場合は売掛先の承諾が必要となるため、利用の事実は売掛先に伝わります。
Q3. ファクタリングの手数料は確定申告でどう処理する?
A:ファクタリングの手数料は「売上債権売却損」として経費計上するのが一般的です。
ファクタリングは売掛債権の売却であり、借入の利息ではありません。そのため、国税庁の確定申告の手引きに基づいて、手数料部分は「売上債権売却損」や「支払手数料」として損益計算書に計上するのが適切な処理方法です。具体的な仕訳方法について不安がある場合は、税理士に相談されることをおすすめいたします。
Q4. 赤字決算・税金滞納でもファクタリングは使える?
A:はい、利用できる可能性があります。
ファクタリングの審査では、利用者自身の信用力よりも売掛先の信用力が重視されるため、赤字決算や税金滞納の状態であっても、売掛先が信用力の高い企業であれば審査に通る可能性があります。ただし、税金を滞納している場合は、税務署による売掛金の差押えリスクがあるため、ファクタリング会社側が慎重になるケースもあります。
Q5. 注文書(受注段階)でもファクタリングは利用可能?
A:注文書ファクタリングに対応している会社であれば、受注段階でも利用可能です。
工事の受注段階で元請会社から注文書(発注書)を受け取っていれば、注文書ファクタリングとして資金化が可能です。経済産業省が推進する債権譲渡の活用促進の流れのなかで、注文書ファクタリングに対応する会社は増加傾向にあります。ビートレーディング、けんせつくん、トップ・マネジメントなどが対応しています。ただし、通常の請求書ファクタリングと比べて手数料がやや高くなる点は留意してください。
Q6. 建設業のファクタリング審査に落ちる原因は?
A:主に「売掛先の信用力不足」「二重譲渡の疑い」「必要書類の不備」が原因となります。
ファクタリングの審査に落ちる最も多い原因は、売掛先の信用力が十分ではないと判断されるケースです。売掛先が小規模な企業であったり、過去に支払い遅延があったりする場合は審査が厳しくなります。また、同一の売掛金を複数のファクタリング会社に同時に申し込む「二重譲渡」の疑いがある場合も審査落ちの原因となります。二重譲渡は刑事罰の対象となりうる行為ですので、絶対に行わないでください。
まとめ:建設業者が安心してファクタリングを活用するための3つのポイント
本記事では、建設業におすすめのファクタリング会社12社の比較から、選び方のポイント、メリット・デメリット、悪徳業者の見分け方まで、幅広く解説してきました。最後に、建設業の経営者の方が安心してファクタリングを活用するための3つのポイントをお伝えいたします。
今日中に資金を調達したい方 → ビートレーディング・QuQuMo
- オンライン完結で最短2時間の入金実績
- 手数料率・入金速度のバランスが最良
建設業専門のサポートが欲しい方 → けんせつくん・土建くん
- 建設業界出身スタッフが業界特有の事情を理解
- 注文書ファクタリングにも対応
安心・安全を最優先したい方 → 日本中小企業金融サポート機構
- 一般社団法人運営・経済産業省認定
- 営利目的でないからこそ安心
建設業者がファクタリングを安全に活用するための3つの鉄則
- 必ず複数社から見積もりを取り、手数料率の上限と総コストを比較する。 1社だけで即決するのではなく、最低2~3社の見積もりを比較することで、適正な手数料水準を把握できます。
- 「償還請求権なし(ノンリコース)」の契約であることを必ず確認する。 償還請求権ありの契約は実質的な貸付にあたる可能性があります。契約書の内容を隅々まで確認し、不明な点は必ず質問しましょう。
- ファクタリングは「応急措置」として活用し、並行して資金繰り改善策を実行する。 ファクタリングに依存し続けると手数料が利益を圧迫します。中小企業庁の経営改善支援制度や銀行融資の検討など、根本的な資金繰り改善策を並行して進めることが、建設業の安定経営につながります。
2025年は建設業にとって倒産件数が過去10年で最多となる厳しい年となりました。しかし、正しい知識を持ってファクタリングを活用すれば、キャッシュフローの不安を解消し、次の工事に集中できる環境を整えることが可能です。本記事が、建設業の経営者の皆さまの資金繰り改善の一助となれば幸いです。