個人事業主のファクタリングは請求書のみで使える?必要書類と選び方
今回確認した5社では、個人事業主が初めて利用するときに請求書以外の資料も必要です。本人確認に加え、会社ごとに入出金明細や取引資料などを準備します。
一方、ペイトナーは2回目以降は原則として新しい請求書だけで申請できます。初回か再利用かを分けると、何を用意すればよいかが分かります。
通帳や確定申告書がなくても、ネット銀行の明細、取引先とのメッセージ、開業届など、手元の資料で確認を進められる場合があります。提出する資料の違いから、申込先を比較します。
公式情報確認日:2026年10月19日
個人事業主のファクタリングは請求書のみで使える?
初回は、本人確認や取引実態の確認も必要
「必要書類2点」「請求書をアップロード」と書かれていても、会員登録の本人確認まで省略できるとは限りません。登録時の書類と、買取申請時の審査資料を分けて確認してください。
たとえばQuQuMoは、見積資料として請求書と入出金明細を案内しています。その前に本人確認があり、個人事業主は開業届または確定申告書一式などの事業確認資料も必要です。
出典:QuQuMo「ご利用の流れ・必要書類」、ペイトナー「必要な書類はなんですか?」
ペイトナーの再利用は、原則として新しい請求書のみ
ペイトナーは、初回に請求書・本人確認書類・直近3か月分の入出金明細を求めています。2回目以降は、確認済みの登録情報を利用し、原則として新しい請求書で追加申請できます。
ただし、登録情報の変更や申請内容によって追加確認が入る場合があります。他社を利用した経験があっても、ペイトナーへの初回申請を省略できるという意味ではありません。

個人事業主向け5社の必要書類を比較
次の5社は、個人事業主の申込に対応しています。初回に必要な資料と、登録・再利用時の条件を比べます。
表は横にスクロールできます
| 会社 | 初回に準備する主な資料 | 請求書以外の確認 |
|---|---|---|
| メンターキャピタル | 表紙付きの直近3か月分の通帳コピー、請求書・契約書など。担当者が案内 | 取引状況に応じた資料を確認。請求書のみではない |
| QuQuMo | 請求書、全銀行口座の直近3か月分の明細、本人確認、事業確認資料 | 個人事業主は開業届または確定申告書一式なども準備 |
| ペイトナー | 請求書、本人確認書類、直近3か月分の入出金明細 | 2回目以降は原則として新しい請求書のみ。追加確認の場合あり |
| ラボル | 本人確認書類、請求書、取引のエビデンス | 請求内容の了承が分かるメッセージなどを準備 |
| FREENANCE | 登録時の写真付き本人確認書類、仕事完了後に発行・送付した請求書など | 買取の申込前に会員登録が必要 |
出典:メンターキャピタル「必要資料のご案内」、QuQuMo公式サイト、ペイトナーの必要書類、同「追加申請の必要書類」、ラボルの必要書類、FREENANCE即日払い
資料を相談しながら準備するならメンターキャピタル
何を出せばよいか分からない方は、少ない書類で完結するサービスを探すだけでなく、担当者に確認する方法もあります。メンターキャピタルは個人事業主に対応し、問い合わせ後に必要資料を案内しています。
ただし、通帳や請求書などの確認はあります。資料の提出を省くためではなく、手元の資料でどこまで確認できるかを相談する窓口として比較してください。
出典:メンターキャピタル「必要資料のご案内」、同「よくあるご質問」
用意できる資料から、メンターキャピタルに相談
法人宛ての請求書と取引履歴があり、提出する資料を相談しながら進めたい個人事業主向けです。請求額・支払期日と、通帳や契約書など手元にある資料を伝えると、担当者が必要資料を案内します。

請求書だけで利用できるサービスではありません。売掛先が個人経営の場合と、支払期日を過ぎた売掛金は対象外です。
請求書と明細を用意できるならQuQuMo
請求書と全銀行口座の直近3か月分の明細があり、オンラインで手続きを進めたい方の比較候補です。個人事業主は、本人確認に加えて、開業届または青色・白色の確定申告書一式なども確認します。
準備した書類で、QuQuMoの条件を確認
用意できる資料を確認し、審査後に提示される買取額と手数料を比較できます。
支払期日を過ぎた請求書は対象外です。利用には審査があります。
出典:QuQuMo公式サイト
決算書だけを省きたい場合は決算書不要の会社と提出書類、書類全体を比べたい場合は必要書類が少ない会社の比較も確認できます。
通帳や確定申告書がない場合に用意できる資料
紙の通帳がない場合は、ネット銀行の明細を確認する
ネット銀行を使っているなら、紙の通帳がなくても入出金明細を用意できる場合があります。口座名義・銀行名・必要期間の取引が分かる形で、申込先が受け付ける形式を確認してください。
QuQuMoは全銀行口座の直近3か月分の明細を案内しています。1ページ目だけを提出して取引履歴が抜けることのないよう、対象期間まで確認します。
明細を準備できたら、オンラインで見積もりを確認
入金履歴が乏しい場合は、取引先とのメッセージなどを確認する
ラボルは、取引のエビデンスとして、通帳や入金履歴のほか、取引先担当者が請求内容を了承したと分かるメッセージ、発注書・契約書・支払通知書などを挙げています。
メール、Slack、LINE、Chatworkなどが案内されていますが、単に請求書を送信した画面だけで条件を満たすとは限りません。相手が請求内容を確認したことが分かる資料を探してください。
請求先が法人で、こうした取引資料を用意できる場合の比較候補です。本人確認書類と請求書も必要で、提出すれば必ず承認されるわけではありません。
確定申告書がまだない場合は、事業確認に使える資料を確認する
QuQuMoは、個人事業主の事業確認資料として開業届または確定申告書一式などを案内しています。開業直後で申告書がない場合は、開業届など現在用意できるものを確認します。
どちらもない場合は、申込先へ先に相談してください。会社によって必要資料が異なるため、「個人事業主対応」だけを見て、事業を確認する資料がすべて不要と判断することはできません。
出典:QuQuMo公式サイト、メンターキャピタル「創業1年未満の利用」
ほかの相談窓口も比べたい場合
ビートレーディングも個人事業主の利用に対応し、担当者へ相談してから進める窓口を設けています。用意できる資料と必要額を伝え、申込条件を確認する方法があります。
個人事業主の請求書で確認しておきたい項目
資金化するのは、自分が仕事や販売の代金を受け取るための売上請求書です。仕入先や通販会社から受け取った、これから自分が支払う請求書とは異なります。
FREENANCEは、仕事が完了し、取引先へ送付した請求書を対象として案内しています。記載漏れや申込情報との不一致を避けるため、次の項目を確認します。
- 請求先:法人か、個人事業主か。申込先の対象条件に合うか
- 発行者:氏名・屋号などが登録情報と対応しているか
- 金額と支払期日:確定していて、すべて読めるか
- 取引内容:仕事の完了や請求内容を説明できるか
- 売掛金の状態:同じ売掛金をすでに他社へ売却していないか
出典:FREENANCE「即日払いを利用するための請求書」、金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」
申込者が個人事業主であることと、請求先も個人事業主でよいことは別です。メンターは個人経営の売掛先を対象外とし、ラボルは法人宛ての請求書を対象としています。ペイトナーは法人・個人事業主宛てに対応しますが、一般の個人消費者宛ては対象外です。
出典:メンターキャピタル「対象の売掛債権」、ラボル公式サイト、ペイトナー「取引先が個人の請求書」
書類の少なさと一緒に手数料・受取額も比較する
提出書類が少なくても、必要な金額を受け取れるとは限りません。比較するのは請求書の額面だけでなく、手数料や振込料を引いた後の受取額です。
10万円 − サービス手数料1万円(10%) − 振込手数料330円 = 受取額8万9,670円
公式料金に基づく計算例です。利用には審査があり、申請額がそのまま利用可能額になるとは限りません。
支払いに10万円必要なら、この申請額だけでは1万330円不足します。会社ごとに費用の決まり方が異なるため、見積もりでは「最終的にいくら入るか」を確認してください。
出典:ペイトナー「ご利用料金」
また、売掛金の売却後に取引先から受け取る代金を会社へ送る契約では、そのお金を別の支払いに回せません。金融庁も高額な手数料による資金繰り悪化に注意を促しています。書類の枚数と合わせて、費用と契約後の送金条件まで確認します。
書類の提出から契約まで、差し戻しを減らす準備
- 初回・再利用を確認する:以前に別会社を使った場合でも、初めて使うサービスでは新規の確認があります。
- 必要資料と対象期間を確認する:口座名義や請求書の金額が隠れず、期間が欠けないものを用意します。
- 不足資料は提出前に相談する:何がないかと、代わりに用意できる明細・メール・契約書などを伝えます。
- 提示条件を見て契約を判断する:受取額、費用、入金予定日、売掛金の送金期限を確認します。
追加資料を求められたら、資料名・期間・提出方法を確認します。登録情報や取引内容の確認が必要な場合もあるため、追加依頼が来たことだけで審査落ちと決まるわけではありません。
出典:メンターキャピタル「完了までの流れ」、ペイトナー「追加申請の流れ」、FREENANCE「利用方法」
個人事業主の「請求書のみ」でよくある質問
本人確認書類なしで申し込める会社はありますか?
今回比較したサービスでは、登録や初回申請などで本人確認が必要です。ペイトナーは初回の必要書類に本人確認書類を挙げ、FREENANCEは会員登録時に写真付き本人確認書類を求めています。「請求書のみ」という案内を、初回から本人確認が不要という意味に読み替えないでください。
確定申告書も開業届もない個人事業主は利用できますか?
すべての会社で一律に判断することはできません。QuQuMoは開業届または確定申告書一式などを案内する一方、ラボルは本人確認書類・請求書・取引エビデンスを基本資料に挙げています。追加確認もあるため、今用意できる資料を伝え、対象になるかを申込先へ確認してください。
売掛先も個人事業主の場合、使える会社はありますか?
ペイトナーは、請求先が法人または個人事業主である請求書に対応しています。一般の個人消費者宛ての請求書は対象外です。メンターは売掛先が個人経営の場合を対象外とし、ラボルは法人宛てを案内しています。申込者の属性だけでなく、請求先の条件も確認する必要があります。
出典:ペイトナー「取引先が個人の請求書」、メンターキャピタルFAQ、ラボル公式サイト
ペイトナーの2回目以降は必ず請求書だけですか?
原則として新しい請求書だけで申請できますが、必ずではありません。登録情報の変更や今回の申請内容などによって追加確認が入る場合があります。また、前回の利用実績があっても、今回の申請も審査対象です。請求書以外の資料を求められたら、その案内に沿って準備してください。
請求書が複数ページある場合や、まだ発行していない場合は?
金額や支払期日などが別ページに分かれている場合は、必要項目が分かる一式を提出します。請求書をまだ発行していない取引は、ここで比較した請求書買取とは条件が異なります。請求書がない場合の方法と提出資料で、注文書を使うサービスなどとの違いを確認してください。
初回は提出できる資料から申込先を選ぶ
個人事業主が「請求書のみ」で使いたいときは、初回か再利用かを先に分けます。初回なら、明細・本人確認・取引を示す資料のうち何がそろうかを確認すると、条件に合う申込先を絞れます。
- 初回:請求書のほかに、本人確認と会社指定の明細・取引資料などが必要
- 再利用:ペイトナーは原則として新しい請求書のみ。追加確認が入る場合もある
- 取引資料:ラボルは、相手の了承が分かるメッセージや契約書などもエビデンスとして案内
法人宛ての売掛金と取引履歴があり、資料の準備を相談したいならメンターキャピタル、オンラインで進めるならQuQuMoを比較できます。
出典:メンターキャピタルFAQ、QuQuMo公式サイト、ラボルの必要なエビデンス
費用や利用対象も広く比較したい場合は、個人事業主向けファクタリング会社一覧にまとめています。
この記事の監修者
FundBridge ファクタリングスペシャリスト
監修者 FundBridge編集部
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